2019年4月28日

赤いアメ

 出版社に勤めるジェバク(イ・ジェリョン)の唯一の楽しみは、同じ電車で通勤する取引先の書店員ユヒ(パク・シヨン)を見ること。妻子ある身のジェバクは、ただ見つめるだけで声をかけようとはしない。ユヒはそんなジェバクに好感をもち、2人の交際がはじまった。しかし、同僚のヨンフン(ミン・ソンウク)が、ユヒのせいで身を滅ぼした男がいると……。ジェバクはそんな噂を信じたくなかったが……。


 2008年に「ドラマシティ」が終了して2年、新たな短編ドラマ枠としてはじまった「ドラマスペシャル」の第1弾。名匠ノ・ヒギョンの脚本で幕を開けましたが、不倫のドラマってまったく感情移入できないので……。どんな言い訳を並べたところで最初からアウトなわけじゃないですか。ジェバクが「嘘ついてないか?」とユヒを問いつめますが、おまえが言う?みたいな。自分からつきまとって、一線を超え、相手の話も聞かず勝手な思い込みで去って、最後には【ネタバレ注意】ユヒが死んだと聞いて号泣……何それ。「隣の家のおばさん」のようにDVに怯えているとかだったら同情の余地もありますが、勝手に息子の留学を決めた妻への不満はあるにせよ、生まれたばかりの娘もいて、ごく平凡な境遇にあるのに。ジェバクはたんに身勝手な男にしか思えないのでした。ユヒのほうに目を向ければ、父を亡くして生活が一変したらしく、兄との縁も切ろうとしていたことがうかがえて、かわいそうではあるのですが。
 劇中に流れるのは、Cold Play「Yellow」、BLUR「No Distance Left To Run」、Radio Head「Fake Plastic Trees」といったオルタナティヴなロックでした。

赤いアメ

KBSドラマスペシャル「赤いアメ」
原題 빨강 사탕(赤い飴)
2010年5月15日放送/1話完結/KBS
KBS WORLDにて日本初放送

脚本 ノ・ヒギョン(「愛の群像」)
演出 ホン・ソック(「たった一人の私の味方」)

イ・ジェリョン……キム・ジェバク 出版社 営業部長
パク・シヨン……チョン・ユヒ 書店員

キム・ヨジン……ミンジョン ジェバクの妻
キム・スジョン……ヨンギュン ジェバクとミンジョンの息子
イ・ヨンニョ……ジェバクの母

ミン・ソンウク……ヨンフン ジェバクの同僚
チェ・ウソク……ジェバクの同僚
チン・ヨンウク……ジェバクの同僚
ユク・ドンイル……ジェバクの同僚
イ・ジェウク……ジェバクの同僚

ファン・ヒョウン……ミナ 書店員、ユヒの幼なじみ
ミンス……ユヒの兄

チェ・ミョンギョン……中年男性
チェ・ユンジョン……ジェバクと同じマンションに住む女子中学生

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