明日開幕東京フィルメックス 「ツイてる」西川美和監督トークイベント満員
http://www.cinemacafe.net/news/cgi/report/2009/11/7112/
今日からはじまる映画祭、第10回東京フィルメックス。今年は「水曜シネマ塾」と題する全5回のトーク・イベントが毎週開催されますが、今週は『ディア・ドクター』の西川美和監督がゲストでした。それが記事になってます。
以前にも西川監督が東京フィルメックス上映作品のうち印象深かった作品として『シークレット・サンシャイン』を挙げたという記事がありましたが、なんと「(『ディア・ドクター』の主人公を)最初はソン・ガンホさんでいきたかったんですけど、なかなか難しくて、行き詰まっていた」とのこと! ファンなんだそうです。結局、相談した是枝裕和監督の「鶴瓶さんはどうだろう」との言葉をきっかけに笑福亭鶴瓶を起用したんだとか。彼女の『ゆれる』がものすごく衝撃的で、気になる映画監督のひとりなのですが、最新作の主演が嫌いな鶴瓶ということでゲッと思ってたのでした。うーん、ソン・ガンホで実現してたらなぁ......。
東京フィルメックス
http://www.filmex.net
2009年11月21日
2009年11月20日
テロワール
昨日、BSフジでの放送が最終回を迎えました。「韓国初の本格的ワイン・ドラマ」という触れ込みで「ワインを開ける悪魔さん」が完全にスルーされてますが、ワイン・レストランを舞台に繰り広げられる人間模様を描いています。あんまりパッとしないなぁと思いつつ最後まで観てしまいました。
脚本は『Sad Movie』や『僕の、世界の中心は、君だ。』のファン・ソング。演出を手がけたのは「H.I.T.―女性特別捜査官―」のキム・ヨンミンです。
中盤で登場する憎まれ役の日本人タカギ、高木りなという女優なんですね。韓国がらみでいうと『GO』(01)や『素敵な夜、ボクにください』(07)に出演しています。現在は韓国でも活躍中とか。KIA自動車やHaatzのCMに出演したこともあるみたいです。ブログhttp://blog.excite.co.jp/rinatakagiではたまに韓国ネタも書いてます。
『夜を賭けて』でヒロインを演じたリュ・ヒョンギョン(当時はユー・ヒョンギョンとクレジット)はウジュ(ハン・ヘジン)の友人役でしたが、残念ながら、あまり見せ場はありませんでした。
ジョイ(キ・テヨン)がよかったですねぇ。最初はただの好青年だったんですが、過去の罪悪感から悩んでいて、次第にコワレていくのです。いちばん気になる役どころでした。彼の結末はあんまりすっきりしてませんけど......。
そうなんです、不完全燃焼な点が多々あるのは否めませんね。「あのエピソードってこれで終わり!?」と。ケドンおじさんの恋愛とか、ウジュのお父さんとか、せっかくのいい話がずいぶんあっさりしてました。BSだと限られた枠内での放送なのでかなりカットされてしまいます。しかたないといえばしかたないですね。DVDで完全版を観たい......とまでは思いません。それなりに楽しめましたけど。
テロワール 떼루아
全20話/SBS/2008年12月1日~2009年2月17日放送
演出:キム・ヨンミン/脚本:ファン・ソング
http://tv.sbs.co.kr/terroir/
日本ではBSフジにて放送 http://www.bsfuji.tv/terroir/
DVDはポニーキャニオンより2009年12月16日~発売
キム・ジュヒョク......カン・テミン
ハン・ヘジン......イ・ウジュ
キ・テヨン......ジョイ・パク テミンの従弟
ユソン......アン・ジソン テミンの恋人
チョン・ソンファン......イ・ムガン ウジュの祖父、ナムチョ社長
パク・ビョンホ......カン会長 テミンの祖父、漢江建設会長
チョン・ホビン......カン・ジョンテ テミンの叔父、漢江建設常務
クォン・ヒョクプン......チョン・サンジン ウジュの父
リュ・ヒョンギョン......コン・ユッコン ウジュの友人
チョン・スギョン......オンニム 元ナムチョの厨房従業員
パク・テギョン......ファン・ゲドン 元ナムチョの厨房従業員
キム・ビョンセ......アンドレ・イム テロワールのシェフ テミンの先輩
ユ・ヒョンス......キム・ジュンス アンドレ・イムの一番弟子
チェ・ヨンイン......チョ・ミンジ テロワールのマネージャー兼ソムリエ
キム・ジェスン......イ・ジェジュ テロワールのアルバイト
ソン・スンファン......ヤン・スンゴル ミル貿易の代表
チャン・ヒョジン......シン代理 ミル貿易、テミンをライバル視
イム・チェホン......イ・ウゴン ミル貿易、テミンの後輩
チョン・ドンギュ......ミル貿易の理事
高木りな......タカギ レストラン・コンサルタント
チョン・ヨンスク......ソン女史
チョン・ジェジン......評論家
パク・ヨンジ......キム会長
パク・キルス......オ・チュンベ オンニムの元夫
イ・テソン......タンビョル ウジュの元恋人
イ・ソンミン......ウジュが面接を受けた会社の職員 ※特別出演
ユン・ギウォン......ウジュの見合い相手 ※第1話のみ
脚本は『Sad Movie』や『僕の、世界の中心は、君だ。』のファン・ソング。演出を手がけたのは「H.I.T.―女性特別捜査官―」のキム・ヨンミンです。
中盤で登場する憎まれ役の日本人タカギ、高木りなという女優なんですね。韓国がらみでいうと『GO』(01)や『素敵な夜、ボクにください』(07)に出演しています。現在は韓国でも活躍中とか。KIA自動車やHaatzのCMに出演したこともあるみたいです。ブログhttp://blog.excite.co.jp/rinatakagiではたまに韓国ネタも書いてます。
『夜を賭けて』でヒロインを演じたリュ・ヒョンギョン(当時はユー・ヒョンギョンとクレジット)はウジュ(ハン・ヘジン)の友人役でしたが、残念ながら、あまり見せ場はありませんでした。
ジョイ(キ・テヨン)がよかったですねぇ。最初はただの好青年だったんですが、過去の罪悪感から悩んでいて、次第にコワレていくのです。いちばん気になる役どころでした。彼の結末はあんまりすっきりしてませんけど......。
そうなんです、不完全燃焼な点が多々あるのは否めませんね。「あのエピソードってこれで終わり!?」と。ケドンおじさんの恋愛とか、ウジュのお父さんとか、せっかくのいい話がずいぶんあっさりしてました。BSだと限られた枠内での放送なのでかなりカットされてしまいます。しかたないといえばしかたないですね。DVDで完全版を観たい......とまでは思いません。それなりに楽しめましたけど。
テロワール 떼루아
全20話/SBS/2008年12月1日~2009年2月17日放送
演出:キム・ヨンミン/脚本:ファン・ソング
http://tv.sbs.co.kr/terroir/
日本ではBSフジにて放送 http://www.bsfuji.tv/terroir/
DVDはポニーキャニオンより2009年12月16日~発売
キム・ジュヒョク......カン・テミン
ハン・ヘジン......イ・ウジュ
キ・テヨン......ジョイ・パク テミンの従弟
ユソン......アン・ジソン テミンの恋人
チョン・ソンファン......イ・ムガン ウジュの祖父、ナムチョ社長
パク・ビョンホ......カン会長 テミンの祖父、漢江建設会長
チョン・ホビン......カン・ジョンテ テミンの叔父、漢江建設常務
クォン・ヒョクプン......チョン・サンジン ウジュの父
リュ・ヒョンギョン......コン・ユッコン ウジュの友人
チョン・スギョン......オンニム 元ナムチョの厨房従業員
パク・テギョン......ファン・ゲドン 元ナムチョの厨房従業員
キム・ビョンセ......アンドレ・イム テロワールのシェフ テミンの先輩
ユ・ヒョンス......キム・ジュンス アンドレ・イムの一番弟子
チェ・ヨンイン......チョ・ミンジ テロワールのマネージャー兼ソムリエ
キム・ジェスン......イ・ジェジュ テロワールのアルバイト
ソン・スンファン......ヤン・スンゴル ミル貿易の代表
チャン・ヒョジン......シン代理 ミル貿易、テミンをライバル視
イム・チェホン......イ・ウゴン ミル貿易、テミンの後輩
チョン・ドンギュ......ミル貿易の理事
高木りな......タカギ レストラン・コンサルタント
チョン・ヨンスク......ソン女史
チョン・ジェジン......評論家
パク・ヨンジ......キム会長
パク・キルス......オ・チュンベ オンニムの元夫
イ・テソン......タンビョル ウジュの元恋人
イ・ソンミン......ウジュが面接を受けた会社の職員 ※特別出演
ユン・ギウォン......ウジュの見合い相手 ※第1話のみ
2009年11月17日
ELTにペ・ドゥナ
明日発売されるEvery Little Thingのニューシングル「冷たい雨」、初回限定盤はDVD付きで「冷たい雨(Long Ver.)」のミュージック・ビデオが収録されてます。
で、ペ・ドゥナが主演! 共演は高良健吾で、切ない雰囲気のラブストーリーになってます。ぬいぐるみ、ポラロイド・カメラ、ところてん(!)が重要な小道具でした。
Every Little Thing「冷たい雨」
初回限定盤【CD+DVD】AVCD-31746/B
avex trax/1,680円/2009年11月18日発売
で、ペ・ドゥナが主演! 共演は高良健吾で、切ない雰囲気のラブストーリーになってます。ぬいぐるみ、ポラロイド・カメラ、ところてん(!)が重要な小道具でした。
Every Little Thing「冷たい雨」
初回限定盤【CD+DVD】AVCD-31746/B
avex trax/1,680円/2009年11月18日発売
2009年11月12日
TRASH-UP!! vol.4
季刊の超カルトなカルチャーマガジン「TRASH-UP!!」、前号ではキム・ギヨン監督の特集なんていうマニアックな企画がありましたが、vol.4も韓国ネタがたっぷりです。
まずは1p弱のDVD『下女』レビュー。キム・ギヨン監督の名作がついにDVD発売! ぼくはまだ購入していませんが、韓国映像資料院が修復したHDリマスター版、かなり期待できそうです。
それから連載になるのか、韓国の映画誌「CINE 21」のキム・ヨンウンによる最新韓国ホラー映画レビューも1pあります。取り上げるのはナム・サンミ主演の『不信地獄』です。
7pもある「イ・ジュニク監督の音楽映画三部作~挫折から再生への旅路~」は『ラジオスター』『楽しき人生』『あなたは遠いところに』の3作品をじっくり語る読みごたえたっぷりの評論でした。
さらにマニアックなのが「音楽青春映画の傑作『GO GO 70s』 70年代を駆け抜けた伝説のバンド《デビルス》の軌跡」です。映画『GO GO 70s』だけでなく、そのモデルとなったバンドの軌跡にも触れています。これまた6pとボリュームたっぷりです。
そして「『グッド・バッド・ウィアード』と満州ウェスタンの世界」。前半、どこかで読んだような......と思ったら、筆者のブログSimply Deadに掲載された文章とほぼ同じだったのでした。うーん。しかし、6pで、満州映画のレアなポスターもふんだんに掲載。必読・必見です。
TRASH-UP!! vol.4
トラッシュ・アップ /1,575円/2009年10月19日発売
【掲載記事】
祝DVD化!『下女』
最新韓国ホラー『不信地獄』byキム・ヨンウン(CINE 21)
イ・ジュニク監督の音楽映画三部作~挫折から再生への旅路~
音楽青春映画の傑作『GO GO 70s』 70年代を駆け抜けた伝説のバンド《デビルス》の軌跡
『グッド・バッド・ウィアード』と満州ウェスタンの世界
まずは1p弱のDVD『下女』レビュー。キム・ギヨン監督の名作がついにDVD発売! ぼくはまだ購入していませんが、韓国映像資料院が修復したHDリマスター版、かなり期待できそうです。
それから連載になるのか、韓国の映画誌「CINE 21」のキム・ヨンウンによる最新韓国ホラー映画レビューも1pあります。取り上げるのはナム・サンミ主演の『不信地獄』です。
7pもある「イ・ジュニク監督の音楽映画三部作~挫折から再生への旅路~」は『ラジオスター』『楽しき人生』『あなたは遠いところに』の3作品をじっくり語る読みごたえたっぷりの評論でした。
さらにマニアックなのが「音楽青春映画の傑作『GO GO 70s』 70年代を駆け抜けた伝説のバンド《デビルス》の軌跡」です。映画『GO GO 70s』だけでなく、そのモデルとなったバンドの軌跡にも触れています。これまた6pとボリュームたっぷりです。
そして「『グッド・バッド・ウィアード』と満州ウェスタンの世界」。前半、どこかで読んだような......と思ったら、筆者のブログSimply Deadに掲載された文章とほぼ同じだったのでした。うーん。しかし、6pで、満州映画のレアなポスターもふんだんに掲載。必読・必見です。
TRASH-UP!! vol.4
トラッシュ・アップ /1,575円/2009年10月19日発売
【掲載記事】
祝DVD化!『下女』
最新韓国ホラー『不信地獄』byキム・ヨンウン(CINE 21)
イ・ジュニク監督の音楽映画三部作~挫折から再生への旅路~
音楽青春映画の傑作『GO GO 70s』 70年代を駆け抜けた伝説のバンド《デビルス》の軌跡
『グッド・バッド・ウィアード』と満州ウェスタンの世界
2009年11月11日
セリが帰ってきた
イ・ビョンホンの出演作として日本に紹介されましたが、主人公はイ・ジウンです。第4回女性週間とやらを記念し、「新世代女性の自意識」をテーマにした短編ドラマとのこと。「私を愛してくれて私が愛せる人と出会えるだろうか」「私の男は私が決める」といった台詞が象徴するように、自立した女性を描くことに焦点が当てられてます。
ヒロインである裕福な家庭に育った画家志望のセリを演じるのは「若者の日なた」(95)や『悪い女~青い門~』(98)のイ・ジウン。恋愛に執着したくないため、3人の男と付き合ってるらしいです。が、1年の予定で留学中。恋人たちはほかの女性と浮気をしてるのですが、それがイム・チャンジョン扮する小説家志望のハンスと、イ・ビョンホン扮するカフェ・バーのオーナーであるシチャンです(3人目はほとんど出てきません)。セリとシチャンは小学4年生のときからの仲で、1年ほど前に再会して付き合いはじめたという設定。セリが帰ってきたことで浮気の証拠隠滅に奔走する2人の姿が滑稽です。しかもハンスの恋人がシチャンの元恋人だったりして、その"修羅場"にハラハラします。笑いながらですけど。
しかし、エキセントリックな魅力はあるものの、イ・ジウンが何人もの男を翻弄するほどかというと......。さらに終盤になって急にセリの独白がはじまるところもなんだかなぁ。「新世代女性の自意識」をテーマにしてるからなんでしょうが、とってつけたような感じがします。もはや新世代じゃないというのもありますし。
ただ、イ・ビョンホンのファンは必見の作品といえるでしょう。二枚目なんだけれど、滑稽。落ちたライターをこっそり足先を伸ばして拾おうとしたり、ライターの炎で額を火傷したり、2度も恋人に酒をぶちまけられたり、他作品では見られない姿が随所に出てきます。
10年も前の作品で、メイン・キャスト以外には現役で活躍してる俳優があまりいませんが、さまざまなドラマで見かけるペ・ドファンが出てました。中華料理屋の出前持ちという役どころです。
DVD-BOX『韓国スターコレクション』には「戻ってきたセリ」として収録されてます。が、現在は廃盤。単体で「セリが帰ってきた」としてレンタル中です。
1999年7月4日放送/1話完結/KBS
DVD-BOX『韓国スターコレクション』に収録(「戻ってきたセリ」)
ケイブ、コリアデパートより2004年7月12日発売
演出:オム・ギベク/脚本:ワン・ボギョン
イ・ジウン......セリ
イム・チャンジョン......ハンス
イ・ビョンホン......シチャン
キム・ソンファン......シチャンの店のバーテンダー
イ・ウンジュ(イ・ソヨン)......シチャンの元恋人、ハンスの恋人
ペ・ドファン......香港飯店の出前持ち
【関連記事】
「セリが帰ってきた」の脚本
http://www.kbs.co.kr/drama/sundaybest/script704.htm
ヒロインである裕福な家庭に育った画家志望のセリを演じるのは「若者の日なた」(95)や『悪い女~青い門~』(98)のイ・ジウン。恋愛に執着したくないため、3人の男と付き合ってるらしいです。が、1年の予定で留学中。恋人たちはほかの女性と浮気をしてるのですが、それがイム・チャンジョン扮する小説家志望のハンスと、イ・ビョンホン扮するカフェ・バーのオーナーであるシチャンです(3人目はほとんど出てきません)。セリとシチャンは小学4年生のときからの仲で、1年ほど前に再会して付き合いはじめたという設定。セリが帰ってきたことで浮気の証拠隠滅に奔走する2人の姿が滑稽です。しかもハンスの恋人がシチャンの元恋人だったりして、その"修羅場"にハラハラします。笑いながらですけど。
しかし、エキセントリックな魅力はあるものの、イ・ジウンが何人もの男を翻弄するほどかというと......。さらに終盤になって急にセリの独白がはじまるところもなんだかなぁ。「新世代女性の自意識」をテーマにしてるからなんでしょうが、とってつけたような感じがします。もはや新世代じゃないというのもありますし。
ただ、イ・ビョンホンのファンは必見の作品といえるでしょう。二枚目なんだけれど、滑稽。落ちたライターをこっそり足先を伸ばして拾おうとしたり、ライターの炎で額を火傷したり、2度も恋人に酒をぶちまけられたり、他作品では見られない姿が随所に出てきます。
10年も前の作品で、メイン・キャスト以外には現役で活躍してる俳優があまりいませんが、さまざまなドラマで見かけるペ・ドファンが出てました。中華料理屋の出前持ちという役どころです。
DVD-BOX『韓国スターコレクション』には「戻ってきたセリ」として収録されてます。が、現在は廃盤。単体で「セリが帰ってきた」としてレンタル中です。
日曜ベスト「セリが帰ってきた」
原題 세리가 돌아왔다(セリが帰ってきた)1999年7月4日放送/1話完結/KBS
DVD-BOX『韓国スターコレクション』に収録(「戻ってきたセリ」)
ケイブ、コリアデパートより2004年7月12日発売
演出:オム・ギベク/脚本:ワン・ボギョン
イム・チャンジョン......ハンス
イ・ビョンホン......シチャン
キム・ソンファン......シチャンの店のバーテンダー
イ・ウンジュ(イ・ソヨン)......シチャンの元恋人、ハンスの恋人
ペ・ドファン......香港飯店の出前持ち
【関連記事】
「セリが帰ってきた」の脚本
http://www.kbs.co.kr/drama/sundaybest/script704.htm
2009年11月10日
映画秘宝 2009年12月号
今月の「映画秘宝」には「『母なる証明』とモーレツ・オカン映画21」なる見開き記事がありました。
江戸木純による「『息子は無罪だ!』法を超えた親子愛が爆走する究極の"モンスター"映画」と題する評論が1p。ポン・ジュノ監督を「恐怖と怪物を描き続けるジャンル映画の監督、我々の作家なのである」と評しているところに納得です。もう1pではタフなお母さんの登場する映画21作品を紹介しています。
映画秘宝 2009年12月号
洋泉社/1,050円(本体1,000円)/2009年10月21日発売
【掲載記事】
『母なる証明』とモーレツ・オカン映画21
江戸木純による「『息子は無罪だ!』法を超えた親子愛が爆走する究極の"モンスター"映画」と題する評論が1p。ポン・ジュノ監督を「恐怖と怪物を描き続けるジャンル映画の監督、我々の作家なのである」と評しているところに納得です。もう1pではタフなお母さんの登場する映画21作品を紹介しています。
映画秘宝 2009年12月号
洋泉社/1,050円(本体1,000円)/2009年10月21日発売
【掲載記事】
『母なる証明』とモーレツ・オカン映画21
2009年10月21日
玄海灘は知っている
第22回東京国際映画祭で復刻上映された"怪物"キム・ギヨンの『玄海灘は知っている』。タイトルは「玄界灘」ではなく「玄海灘」です。傑作『下女』の翌年、1961年に製作された作品で、5分ほど音声が失われている2ヶ所、7分ほどフィルム自体が消失している1ヶ所は字幕で説明が補われていました。ところどころフィルムの損傷が著しくひどいのですが、貴重な上映であることは間違いないでしょう。
舞台は1944年の名古屋。前年に実施された「半島人学徒特別志願兵制」によって半ば強制的に徴兵された朝鮮人青年たちがやって来ます。そのうちのひとりであるア・ロウン(キム・ウンハ)は、小柄ではあるものの反骨精神が旺盛で、要注意人物としてマークされています。"日本軍の伝統"として森上等兵(イ・イェチュン)から理不尽な暴力を受け、差別に苦しめられます。しかし、そんななかでも中村上等兵(キム・ジンギュ)のような理解ある上司と出会い、やがて中村の姪である秀子(コン・ミドリ)と出会い、2人は恋に落ちるのでした。
といっても、みんな韓国人(コン・ミドリ=孔美都里は在日コリアンらしい)で韓国語。最初はちょっと戸惑ってしまいますね。え~っと、この人は日本人?と。
その後、ロウンは最前線へと送られることになりますが、妊娠した秀子とともに逃亡することを決意。しかし、名古屋はアメリカ軍による激しい爆撃で火の海となり、2人は離ればなれになってしまいます。そしてロウンは死体の山のなかで意識を失ってしまいました。日本軍は爆撃の被害を隠すため、国家機密として犠牲者の遺体を焼却しようとします。そこには灯油を浴びせられるロウンの姿も......。彼は生きているのでしょうか、死んでいるのでしょうか......。火葬場に人々が押し寄せ、まだ生きているかもしれない家族を見つけだそうと軍と激しい押し問答を繰り広げます。そこには秀子の姿もありました。大混乱のなか、ついに火が放たれます。と、そのときです! 焼きただれた身体を起こすロウン! 彼は生きていたのです! それを見た群衆は有刺鉄線を押し倒して死体の山へと駆け寄ります。そのなか、ロウンと秀子はしっかりと抱き合うのでした。
ロウンが立ち上がったときは観客から笑いが漏れました。まるでゾンビ! 衝撃的です。火の手はまだ遠いとはいえ全身に灯油を浴びてるわけで、抱き合ってる場合じゃないと思うのですが......。「女」シリーズで異様な迫力を見せつけてきたキム・ギヨン監督、最後の最後に"らしさ"を炸裂させました。トラウマになりそうなラスト・シーンです。
主人公のア・ロウンという名前は劇中でも「そんな名前の奴ぁいない」と言われるほど珍しいものですね。漢字だと阿魯雲となるようです。原作の『玄海灘は知っている――阿魯雲伝』が角川書店から1992年に刊行されています(翌年には続編も)。著者のハン・ウンサ(韓雲史)は自身の学徒出陣や日本体験をもとにドラマを手がけてきた脚本家で、1966年から韓国放送作家協会会長をつとめたそうです。この作品もラジオ・ドラマ化されてるみたいですね。ちなみに2009年8月11日に86歳で亡くなりました。
玄海灘は知っている 현해탄은 알고 있다
韓国/1961年/117分/モノクロ/Digital Betacam
第22回東京国際映画祭「アジアの風」上映
キム・ウナ......ア・ロウン
コン・ミドリ......秀子
イ・イェチュン......森
イ・サンサ......井上
キム・ジンギュ......中村上等兵
チュ・ジュンニョ......秀子の母
パク・アム......ホン・ボンデ
パク・ノシク......猿渡中尉
【製作・監督・脚本】キム・ギヨン
【原作】韓雲史『玄海灘は知っている――阿魯雲伝』(角川書店/1992年)
【企画】キム・ヨンチョル、チェ・ドングォン
【撮影】チェ・ホジン
【照明】ユン・チャンファ
【音楽】ハン・サンギ
【美術】パク・ソギン
【編集】オ・ヨングン
舞台は1944年の名古屋。前年に実施された「半島人学徒特別志願兵制」によって半ば強制的に徴兵された朝鮮人青年たちがやって来ます。そのうちのひとりであるア・ロウン(キム・ウンハ)は、小柄ではあるものの反骨精神が旺盛で、要注意人物としてマークされています。"日本軍の伝統"として森上等兵(イ・イェチュン)から理不尽な暴力を受け、差別に苦しめられます。しかし、そんななかでも中村上等兵(キム・ジンギュ)のような理解ある上司と出会い、やがて中村の姪である秀子(コン・ミドリ)と出会い、2人は恋に落ちるのでした。
といっても、みんな韓国人(コン・ミドリ=孔美都里は在日コリアンらしい)で韓国語。最初はちょっと戸惑ってしまいますね。え~っと、この人は日本人?と。
その後、ロウンは最前線へと送られることになりますが、妊娠した秀子とともに逃亡することを決意。しかし、名古屋はアメリカ軍による激しい爆撃で火の海となり、2人は離ればなれになってしまいます。そしてロウンは死体の山のなかで意識を失ってしまいました。日本軍は爆撃の被害を隠すため、国家機密として犠牲者の遺体を焼却しようとします。そこには灯油を浴びせられるロウンの姿も......。彼は生きているのでしょうか、死んでいるのでしょうか......。火葬場に人々が押し寄せ、まだ生きているかもしれない家族を見つけだそうと軍と激しい押し問答を繰り広げます。そこには秀子の姿もありました。大混乱のなか、ついに火が放たれます。と、そのときです! 焼きただれた身体を起こすロウン! 彼は生きていたのです! それを見た群衆は有刺鉄線を押し倒して死体の山へと駆け寄ります。そのなか、ロウンと秀子はしっかりと抱き合うのでした。
ロウンが立ち上がったときは観客から笑いが漏れました。まるでゾンビ! 衝撃的です。火の手はまだ遠いとはいえ全身に灯油を浴びてるわけで、抱き合ってる場合じゃないと思うのですが......。「女」シリーズで異様な迫力を見せつけてきたキム・ギヨン監督、最後の最後に"らしさ"を炸裂させました。トラウマになりそうなラスト・シーンです。
主人公のア・ロウンという名前は劇中でも「そんな名前の奴ぁいない」と言われるほど珍しいものですね。漢字だと阿魯雲となるようです。原作の『玄海灘は知っている――阿魯雲伝』が角川書店から1992年に刊行されています(翌年には続編も)。著者のハン・ウンサ(韓雲史)は自身の学徒出陣や日本体験をもとにドラマを手がけてきた脚本家で、1966年から韓国放送作家協会会長をつとめたそうです。この作品もラジオ・ドラマ化されてるみたいですね。ちなみに2009年8月11日に86歳で亡くなりました。
玄海灘は知っている 현해탄은 알고 있다
韓国/1961年/117分/モノクロ/Digital Betacam
第22回東京国際映画祭「アジアの風」上映
キム・ウナ......ア・ロウン
コン・ミドリ......秀子
イ・イェチュン......森
イ・サンサ......井上
キム・ジンギュ......中村上等兵
チュ・ジュンニョ......秀子の母
パク・アム......ホン・ボンデ
パク・ノシク......猿渡中尉
【製作・監督・脚本】キム・ギヨン
【原作】韓雲史『玄海灘は知っている――阿魯雲伝』(角川書店/1992年)
【企画】キム・ヨンチョル、チェ・ドングォン
【撮影】チェ・ホジン
【照明】ユン・チャンファ
【音楽】ハン・サンギ
【美術】パク・ソギン
【編集】オ・ヨングン
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