2016年5月9日

バトル・オーシャン/海上決戦

1597年、倭軍の侵攻によって朝鮮軍は危機に瀕していた。海上に330隻もの軍船を集結させた倭軍に対し、イ・スンシン将軍(チェ・ミンシク)に残されていたのは戦意を喪失した兵士と12隻の船のみ。最後の希望だった亀甲船まで燃えてしまう。しかし、誰もが敗戦を覚悟したとき、イ・スンシン将軍は巨大な渦の巻く鳴梁海峡へ乗りだしていく……。

 1,760万人を動員して歴代ダントツ1位の作品なのに、日本では未公開で、ひっそりとDVDスルー(2015年8月12日発売)。しかも原題(『鳴梁』)から程遠い邦題で、それこそスルーしてしまいそうでした……。さらには16分もカットされてるとのこと。まぁ、韓国人の演じる日本人役の無茶すぎる日本語が吹き替えになってるという利点はありますが(基本的に字幕派ですが、この場合はアリかなと)。
 案の定、ツッコミどころ満載。でも、やりすぎなくらいが娯楽作としては見ごたえがあるんじゃないでしょうか。歴史歪曲といった批判はあるのでしょうけども、そもそも厳密な時代考証は求めてませんし。日本人を絶対的な悪として描いてても、アイシャドウばっちりのリュ・スンリョンらには笑っちゃいますし。
 大鐘賞の最優秀作品賞を受賞したほか、チェ・ミンシクが数多くの主演男優賞に輝きました。が、それは韓国人にとって英雄である李舜臣(イ・スンシン)が活躍する作品だからでしょうし、他国からすればそれほどアツくなれるものではありませんね。アクション映画としてはそこそこ楽しめます。

バトル・オーシャン/海上決戦

原題 명량(鳴梁)
2014年/韓国/126分(日本盤DVDでは110分)
2014年7月30日(韓国)/日本未公開

監督 キム・ハンミン(『神弓―KAMIYUMI―』)
脚本 チョン・チョロン、キム・ハンミン

チェ・ミンシク……イ・スンシン 将軍
チン・グ……イム・ジュニョン 偵察兵
ナム・ギョンウプ……クォン・ユル 将軍
イ・スンジュン……アン・ウィ 中軍将
キム・ウォネ……ペ・ソル 将帥
キム・テフン……キム・チュンゴル
イ・ヘヨン……ソン・ヒリプ
チャン・ジュンニョン……ナ・デヨン
ムン・ヨンドン……キム・ドルソン
キム・グテク……ペ・ホンソク
チョ・ボンネ……オ・サング
クォン・ユル……イ・フェ イ・スンシンの息子
パク・ポゴム……ペ・スボン ペ・ホンソクの息子

リュ・スンリョン……来島通総
チョ・ジヌン……脇坂安治
キム・ミョンゴン……藤堂高虎
キム・ガンイル……加藤嘉明
ノ・ミヌ……ハル 倭軍の狙撃手
大谷亮平……チュンサ 倭軍の間者

イ・ジョンヒョン……ジュニョンの妻
コ・ギョンピョ……オドゥギ
イ・ジェグ……チョ・ムノン
チョ・ハソク……チョ・テシク
イ・ビョンギル……オ・グクシン
ク・ボンジン……オ・ゲジョク
イ・ジュシル……チョンソンばあさん

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