2017年9月16日

みんなにハッピーエンディング

出所したハンチョル(ムン・ジユン)は、弟のウチョル(ユ・ジョンソク)が切り盛りする中華料理店で配達をしながら、老人福祉館で社会奉仕活動をすることになった。そこに出向くと、担当の職員として現れたのはウンチェ(チョ・アン)。直前にバイクで泥水をはね、ひと悶着あった相手だった。しかし、前科者である自分に偏見をもたないウンチェに、ハンチョルは次第に惹かれていく。ウンチェもまたハンチョルを意識するようになっていくが……。

 前科者と彼を支える女性というありがちな設定ではあるものの、ムン・ジユン(まだ痩せてる!)とチョ・アンが瑞々しく、好感のもてる作品でした。音楽モノでもないのにラッパーのジュソクとデフコンが出演してるのが意外。出所したハンチョルにからむだけの端役でした。
 それにしてもタイトルがよくわかりません。ハンチョル(ムン・ジユン)とウンチェ(チョ・アン)、2人にとってのハッピーエンドなだけで、ほかの誰も幸福にはなっていないので……。警察官らしいウンチェの父親が何でも話には出てきたり、ウンチェが電話で母親に怒鳴ったりするのですが、そちらのエピソードに進展はありません。もしかしたら、もっと描きたいことがあったのに収まりきらなかったんじゃないでしょうか。ハンチョルを息子と思い込むパクじいさん(2011年に他界したキム・インムンが好演)もおもしろいキャラクターなのですが、その後の展開はあまりないのでした。
 演出は2002年にベスト劇場「私の美しい郵便配達人」でデビューしたシン・ヒョンチャン。その後「ある素敵な日」「どなたですか?~天国からのメッセージ~」などを手がけてます。

2017年9月15日

兄さんが帰ってきたぞ(兄、帰る)

大きな鞄を抱えたヨンホ(チ・ジニ)が田舎へやって来た。タクシーに乗るものの橋の上に人だかりができて進めない。投身自殺を図ろうとする男が騒ぎを起こしていたのだ。「早くしてくれ」とけしかけるヨンホ。説得にあたっていた警察官のジェヒ(チョン・ジュン)は、それが17年前に自分の学費を持って家出した兄と気づき、殴りかかる。ジェヒは植物状態の母(イ・ヨンラン)の世話をしながら兄への恨みをもち続けていたのだった。実はヨンホは末期の腎不全で移植手術が必要なのだが……。

 録画DVDを整理していたら、ずいぶん昔の短編ドラマを発掘。未見の作品を観ていくことにしました。
 今はなき「ベスト劇場」シリーズ、これは2004年の作品です。ソン・ヒョンジュが哲学者然としたホームレス、イ・ソンミンが借金の取り立てに現れるチンピラなど、今や主演級の俳優たちが出番の少ない脇役なのが興味深いところ。
 死を間近にした不孝の息子が17年ぶりに故郷へ帰ってきた……ということで想像する展開とはまったく違って、ヨンホ(チ・ジニ)はなかなかのクズでした(笑)。兄弟の確執を乗り越えるのかと思いきや、これまた予想外の展開。それでもいちおうハッピーエンドなのが救いです。
「宮廷女官 チャングムの誓い」のチ・ジニが主演ということで、「別れのワルツ」とのカップリングで『チ・ジニ短編ドラマBOX』として商品化されてます。レンタルでは単体もあるはず。この際に邦題が「兄、帰る」となりましたが、原題が活かされていないのが残念ですね。

2017年8月31日

クリック・ユア・ハート

まわりに次々と不幸を引き起こすミナ(ミナ)がネオズ高校の2年3組に転校してきた。すでに疫病神の噂は広まっていて担任教師からも敬遠されるミナだが、幼なじみのダウォン(ダウォン)に放送部への入部を勧められる。さっそく野球部のエース投手、ロウン(ロウン)の取材を任されるが、ロウンはミナのせいで怪我をしてしまった。それにもかかわらずロウンはミナを気に入り、ダウォンは心おだやかではいられない。その一方、不良のジュホ(ジュホ)がミナを捜しにやって来たり、1年生のチャニ(チャニ)に慕われたり……。

 選択によって4通りの結末が訪れるウェブドラマ。ですが、KBS WORLDでは全2回に編集されて2通りずつの連続放送。ルートを選択した感じもないので、本来の仕掛けがまったく活かされてません。知らずに観ると、わけがわからないでしょう。
 メインキャストはAOAやSF9のメンバー。制作が彼女らの所属するFNC ENTERTAINMENTなのでした。CNBLUEからはジョンシンが回想シーンのチョイ役で出てます。そんなわけで劇中のダンス部のチーム名がFNCだったりもします。劇中の高校名はネオズ高校といいますが、FNC ENTERTAINMENTのトレーニングシステム(つまりは養成所?)がNEOZ SCHOOLというそうで、SF9はそこの卒業生。彼らの前身グループ名もNEOZというのでした。
 ヒロインがタイプのまったく違う4人の男子に言い寄られるという、逆ハーレム状態。当然のごとく感情移入できるはずはなく、あまり興味を引かれることもありません。が、ちょっとファンタジーの入ったチャニの物語、すれ違いの理由が明かされる元恋人のジュホの物語はおもしろかったです。

2017年6月9日

ヨヌの夏


 昼は父の遺した“ヨヌ修理店”で家電の修理を請け負い、夜はバーでアルバイトをしながら音楽活動をしているヨヌ(ハン・イェリ)が、交通事故に遭った母(キム・ヘオク)の代わりに1週間だけビル清掃の仕事をすることになった。そこで一流企業に勤める小学校の同級生のジワン(イム・セミ)と再会し、代わりに親の決めた見合いに行くよう頼まれる。断りきれずユナン(ハン・ジュワン)と出会い、心惹かれるが、ヨヌは本当のことを言いだせず……。

 ハン・イェリの魅力が存分に発揮された短編ドラマでした。ヨヌがバーで歌うラストシーン、店のドアが開く音に続いてヨヌが笑顔を浮かべます。その直前のシーンはユナンへの電話で終わっているので、明示はされないものの、きっと、すべてを知ったうえでユナンがヨヌに会いに来たと考えるべきでしょう。ハン・イェリの素朴な歌とあいまって、さわやかな余韻を残して終わります。全編をとおして説明的じゃないところにも好感がもてました。
 ジワン役のイム・セミは、いわゆる悪女役かと思いきや、憎めないとこもあったりして、「ショッピング王」なんかと同様の役どころ。ユナン役のハン・ジュワンはまだそんなに顔を知られていない頃ですね。バー“Arturo Domingo”の従業員(?)で、ヨヌに歌詞を書くよう勧めるギオ役は、ハチこと春日博文とのデュオ“ハチとTJ”のTJ。本名のチョ・テジュンでクレジットされてます。ちなみに、彼といっしょにいるウクレレ奏者はKEKOA(=イ・ドンゴル)で、この2人はTJ&KEKOAというユニットも組んでます。
 この作品、音楽もいいんです。音楽監督は秋休み(가을방학)のチョン・バビ(정바비)。そんなわけで、自身の別バンドであるJulia Hartをはじめ、小規模アカシアバンド、Plastic Peopleと韓国インディシーンの人気バンドの楽曲が満載。あと、クレジットはされてませんが、ジワンが車内アナウンスで映画『マルコヴィッチの穴』について語る(そしてヨヌへのメッセージを込めてる)場面では映画のエンディングに使用されたBjorkの"Amphibian"が流れました。

2017年6月8日

ピノキオの鼻


 心理学者のダジョン(イ・ユリ)はイングク(イ・ハユル)との結婚を控えているが、彼にも明かせない過去を抱えていた。15年前、母(キム・イェリョン)が失踪し、遺体は見つからないものの、父(パク・チャンファン)が殺人の容疑で逮捕されたのだった。証拠不充分で釈放されたが、母を殺したのは父かもしれないという不安のなか、ダジョンは父の顔も見られずに過ごしてきた。ところが時効を迎える母の命日を前に、妹(ミラム)が父を連れてやって来て……。

 主演はこの枠にしては大女優のイ・ユリ。「天上の約束」でのイ・ジョンミとの縁(当時は演出ではなくプロデュース)から出演を決めたそうです。イ・ユリはもちろんですが、15年前のダジョン役を演じるのが「パンチ」などのキム・ジヨンで、これがまた抜群にうまい。さすがの名子役でした。似てるし。
 警察官に嘘を見破る講義をするほどの心理学者であるダジョンが、15年ものあいだ避けてきた父と向き合うことになります。はたして「殺してない」と訴える父の言葉は嘘なのか……。意外な事実が明かされる、驚きの結末でした。

2017年5月12日

ディア・マイ・フレンズ

夫を亡くしたヒジャ(キム・ヘジャ)は誰にも迷惑をかけたくないとひとりで暮らすことを決意した。ジョンア(ナ・ムニ)は夫のソッキュン(シン・グ)に世界一周旅行に連れていってもらう約束を楽しみにしている。ある日、ナニ(コ・ドゥシム)は娘のワン(コ・ヒョンジョン)に運転手をさせ、チュンナム(ユン・ヨジョン)の店で開かれる同窓会へ。そこにナニと犬猿の仲のヨンウォン(パク・ウォンスク)も現れ、2人はとっくみあいの喧嘩をはじめるが……。

 まずはこのキャストの豪華さに驚き。ベテランの大女優ばかりがメインキャストに勢ぞろい。小説を執筆するワン(コ・ヒョンジョン)の視点で綴られていて、彼女のロマンスもひとつの軸にはなっていますが、ここまで老人だらけのドラマも珍しいですよね。当然ながら病に直面したり、老いに怯えたり、また老老介護といったことが背景にあったりしますが、恋にときめいたり、はしゃいだり、とても活き活きとしてます。笑えるシーンはたくさんありながら、後半は涙なしには観られません。とはいえ、けっして悲観的なエンディングを迎えるわけではなく、すがすがしい終わり方でした。
 こんなふうに、厚い友情で結ばれた老後は素敵ですね。

2017年5月11日

ディア・マイ・フレンズ【あらすじ】


【01】ヒジャはひとりで生きていこうと決心し、ジョンアは夫に世界一周旅行に連れていってもらうのを楽しみにしている。母のナニに強引に同窓会への運転手にさせられたワンは老人たちの騒々しさに辟易。さらに、ナニと犬猿の仲のヨンウォンが来て、取っ組みあいの喧嘩に…。

【02】ナニは30年前に夫の浮気現場を目撃し、不倫を知っていたヨンウォンをいまだに恨んでいるのだった。一方、ワンは母の言いなりになることにうんざりしていて、ヨナからの電話に涙を流す。ヒジャは認知症が心配でジョンアと一緒に検査を受け、妄想性障害と診断される。

【03】ヒジャは自殺を図ろうとするものの警察に止められた。家族に連絡をするというが、ヨンウォンがその場を収める。一方、ヨナは障害の話を避けるワンに「脚が恋しい」と語る。ついに夫にキレたジョンアはヒジャと車で母のいる老人ホームへ向かうが、人を轢いてしまう…。

【04】ヒジャとジョンアは横たわる老人を見て逃げだした。一方、ワンとヨナはたがいに愛を口にするが、よりを戻しはしない。ヒジャは教会で「人を殺しました」と懺悔。ワンが服の血に気づき、事故現場でジョンアを見つけた。ヒジャとジョンアはワンを待たず警察に自首する。

【05】2人が轢いたのは鹿だった。一方、ヨンウォンはナニに癌を打ち明ける。ソンジェの家で同窓会。チュンナムはソンジェにときめきを感じていた。目の前で事故に遭ったヨナを思い出し、雨に打たれて泣くワン。ドンジンが彼女にキスをするのをチュンナムとヨンウォンが…。

【06】ワンはドンジンに甘えたことを後悔。ヨンウォンはジョンアにスニョンが夫のDVに遭っていることを伝えた。ソッキュンが夫のもとへ押しかけて暴れ、警察に連行される。ソニョンのおかげで釈放されたが、謝ることはできない。一方、ジョンアの母が海辺で息を引き取る。

【07】ワンは母たちの小説を書くことを決意した。ソッキュンはソンジェに相談し、オ教授に5億ウォンを要求。ソニョンはアメリカへと旅立った。一方、ナニはチュンナムからワンが不倫していると知らされて出版社へ。ドンジンがワンのおでこに口づけるのを見てショックを…。

【08】ドンジンはワンへの気持ちを整理すると伝えたが、不倫を確信したナニはドンジンのもとに怒鳴り込む。一方、ジョンアが離婚を決意。ヒジャは同居を断られて機嫌を損ねた。ヒジャとソンジェの旅行をチュンナムが止める。ワンはヨナが障害者になったとナニに打ち明ける。

【09】心中しようとした過去を問いつめられたナニは怒って出ていった。しかし、ワンは部屋で待ち続け、母を責めて暴れる。一方、チュンナムは身を引くことを決意。ヒジャとソンジェは旌善へ旅行に出かけ、一泊することに。ようやくヨナに謝ったワンはヨナに会おうと空港へ。

【10】ヒジャとソンジェは朝日を見ながら手をつなぐ。一方、ヨナはワンを冷たく突き放したが、ワンは必ずまた来ると告げて帰国した。チュンナムが誰にも連絡がつかないまま自宅で倒れるが、サンブンの機転で病院に運ばれた。法事を終えたジョンアがこっそり家を出ていく…。

【11】新しく買った家で暮らしはじめたジョンアは娘たちに責められても黙りとおした。一方、ワンはみんなを集めて小説の取材をはじめ、真実の姿を書こうと決意する。ジョンアの家出を信じないソッキュンだったが、ジョンアに断固とした態度で拒絶され、ソンジェの前で泣く。

【12】ジョンアは娘たちが父を責めることは許さない。一方、ヨンウォンはデチョルと再会して涙を流す。みんなで暮らそうとヒジャ宅に試しに一泊。ワンはそれを観察する。ジョンアに旅行を断られたソッキュンはワンに過去の過ちをすべて語る。ナニが母と一緒に検診を受ける。

【13】ソッキュンが料理をつくって訪ねてくるが、ジョンアは流産の話に激怒。一方、ヒジャは夜ごと教会で祈りを捧げていた。ソンジェはヒジャが認知症と気づき、チュンナムに相談。ジョンアは信じられない。ナニは肝臓癌を宣告された。その頃、ヒジャはひとりで歩き続け…。

【14】姿を消したヒジャをソンジェらが必死で捜しはじめる。母の認知症を知ったミノは涙。一方、ヨンウォンはナニの癌を知ってデチョルを見送るのをやめた。ワンは初めて弱さを見せたナニと旅行へ。ヒジャが見つかるものの、ジョンアに「息子を返して!」とつかみかかる…。

【15】誰にも迷惑をかけたくないヒジャは老人ホームへの入居を主張するものの、ひとりで暮らせない事実に号泣。ジョンアが泣きながら抱きしめる。一方、ナニが手術のため入院。ワンの前に突然ヨナが現れるが、手術中のサインが早く消えたことに動揺するワンは素通りする…。

【16】ヒジャは生まれた孫を抱き、ナニの手術は成功した。ワンはナニの用意した航空券でヨナに会いにいく。一方、老人ホームに入居したヒジャはジョンアを呼び出して旅へ。ところがガス欠。みんなを呼んで合流する。それからも7人は旅行を楽しむ。ワンは笑顔で見つめる。終

2017年4月30日

かけはし

 2001年1月26日、JR新大久保駅。韓国人留学生のイ・スヒョンさんが線路に転落した人を助けようとして亡くなった。第1章「I am a Bridge!」では、日韓の懸け橋になろうとした彼の生涯を関係者インタビューで辿り、日本全国から両親に寄せられた弔慰金をもとに発足した奨学会の留学生支援活動、その奨学金を受けた留学生の姿を追う。第2章「かけはし~足跡をたどって~」では、日韓国交正常化から50周年にあたる2015年、釜山から来日した22人の大学生がイ・スヒョンさん所縁の地を訪ね、日本人と交流した1週間の旅に密着する。

 2001年に新大久保駅のホームで亡くなった韓国人留学生を軸に、日韓関係について考察していくドキュメンタリ映画です。あれからもう16年。痛ましい事故でした。
 第1章では事故の連絡を受けた当時のことを両親が語ります。あまりにもつらい場面でした。その一方で第2章の日本人家族と親睦を深める学生たちは希望を感じさせてくれました。日韓交流に懐疑的な青年が出てきますが、彼も同世代の日本人と語りあうことで変わっていきます。簡単に理解できないからこそ知ろうとする姿に考えさせられました。
 しかし、それぞれ章のエンディングには統括プロデューサーの歌が流れるという……。しかも「あなたを忘れない~♪」というベタすぎる歌詞。その想いを映画という作品で表現したのではないのでしょうか。これは蛇足というしか……。

かけはし

2017年/日本/95分(42分+53分)/2017年2月4日公開
http://kakehashi-movie.net

監督 中村柊斗

2017年4月10日

第3の愛

香港から上海へのフライトの途中、チージョン(ソン・スンホン)は機内で号泣する女性を見かけた。それは弁護士のユー(リウ・イーフェイ)。数日後、ユーは妹のユエ(モン・ジア)が自殺を図る原因となった勤務先の社長を訪ねるが、その彼こそがチージョンなのだった。さらに、建設作業員の労災金をめぐる騒動でチージョンが現場に駆けつけると、担当弁護士としてそこにいたのがユーだった。偶然の出会いが重なり、チージョンはユーに惹かれていく。そして結婚を前提に交際したいと告げるが……。

 身分違いの恋という、とりたてて目新しさのない悲恋物語。監督のイ・ジェハンは『私の頭の中の消しゴム』のあと、日本の原作を日本人キャストで撮ったりしてますが(『サヨナライツカ』)、今回は純然たる中国映画です。ソン・スンホンの台詞は吹き替えで、設定上もまったくの中国人。彼が演じる必要はあったのでしょうか……。とはいえ役者を美しく撮るのがイ・ジェハン監督の関心事のような気もして、その点では優れた手腕を発揮しているといえそう。昭和の二枚目と呼びたくなるような正統派のソン・スンホンですから、ますます古典映画を観ているようでした。音楽も大仰ですし。リウ・イーフェイも華美ではなく清楚な雰囲気の美人で、ぴったりですね。2人の熱愛が発覚しましたが、お似合いだと思います(映画とは関係ないけど)。
 ところで、ユー(リウ・イーフェイ)の妹のユエ役を演じてるのは元miss Aのジアだったんですね! ずっと「どこかで見たことのある顔だなぁ」と思ってたんですが、モン・ジアという本名を目にしてもピンときてませんでした。映画は初ですが、グループ脱退後は中国で女優として活動してるとのこと。ストーカー的な痛々しい役どころですが、うまいものです。
 タイトルの「第3の愛」ですが、原題も『第三種愛情』で、劇中に“3つの愛”について3度出てきます。冒頭のナレーションで「童話のなかの愛は甘いだけ、現実的な愛は退屈なだけ、そして……」と、最後に幸福なデート中のチージョン(ソン・スンホン)の言葉として「涙を流す女、女の涙を拭く男、そして……」と、いずれも3つめは観客に委ねるかたちでした。が、どれもよくわかりません……。もうひとつの(たぶん筋とは関係のない)ジェンチー(オウ・ハンシェン)の「愛を3種に分けてみろ」というお題にユーが答える「合法、違法、無法」はうまいなぁと思ったんですけど。

2017年3月31日

音痴クリニック

音痴のドンジュ(パク・ハソン)が高校時代から想いを寄せるミンス(チェ・ジニョク)と再会。同窓会のその場のノリで結婚式の祝歌をうたうと約束してしまった。あわてて音痴クリニックに駆け込むが、担当となったのは不潔で冴えない講師のシノン(ユン・サンヒョン)。「10年で最高の音痴」と呆れるシノンと衝突しながらもドンジュは音痴を克服しようと必死に特訓を重ねるが……。

 パク・ハソンがかわいい、それに尽きるんじゃないでしょうか。黙ってれば清楚な美人なんですが、「ハイキック3~短足の逆襲~」(その後「恋の一撃 ハイキック」に改題)を彷彿とさせるようなブッ飛んだところもあったりして。天然の愛らしさを存分に堪能できます。
 ところで、ロックバンドの白頭山(本物!)のライヴにゲスト出演するシノン(ユン・サンヒョン)ですが、前座じゃなくて、客席をあっためてもらったあとに新曲を披露するってどういう地位にいるの!? バックの演奏までしてもらってるし! かつてはプロの歌手だったという設定だとしても、唐突すぎて、なんだかなぁ……。


2017年3月30日

ファッションキング

江原道の高校でパシリにさせられていたギミョン(チュウォン)がソウルのキアン高へ転校。そこには金もファッションセンスももつウォノ(アン・ジェヒョン)が君臨していた。しかし、ギミョンは「センスは貧乏人の唯一の武器」と語るナムジョン(キム・ソンオ)にファッションセンスを叩き込まれ、一目おかれる存在に。“キアン高の女神”ヘジン(パク・セヨン)もギミョンに関心をもちはじめる。ウォノは何かと目障りなギミョンを敵視するが……。

 原作はキアン84によるウェブトゥーン『ファッション王』。なるほど。漫画だったらすんなり受け入れられるであろう表現も、ただたんに実写化しただけだから失敗したんですね。荒唐無稽な設定も演出によっては違和感なく楽しめるはずですが、ちぐはぐというか、失笑するばかりでした。そもそもイケてる(という設定の)ファッションが超絶にダサいというのが致命的。そこが笑えるというのであればいいのですが、ぜんぜんそんなことはなく……。脚本にクレジットされているユン・インワンは、日本で連載された漫画『新暗行御史』の原作者でもある尹仁完(作画は梁慶一。「月刊サンデーGX」の連載で、全17巻。アニメ化もされました)。そう聞くと期待できそうな気もするのですが、やはり演出のせいでしょうか……。思いっきりブッ飛んだ描写で畳みかけるように描いていれば、また違ったのかもしれません。
 目を見張るところがあるとすれば、冴えない優等生のウンジン(ソルリ)が見違えて美しくなって現れる場面。一瞬、誰かと思いました。というか、最初の登場シーンが「え、ソルリ!?」と思ったくらいなので、前半の変わりようが成功していたということでしょうね。キム・ソンオの「夜警日誌」ばりの怪演(?)もよかったのですが。

2017年3月17日

カフェ・アントワーヌの秘密

占い師として生計を立てているヘリム(ハン・イェスル)のカフェ“マダム・アントワーヌ”の2階に、ある日突然、まったく同じ名前の心理相談センターが引っ越して来た。センター長をつとめるスヒョン(ソンジュン)は冷徹な心理学者。愛が存在しないことを証明するため、ある実験を行っている。異母弟で元野球選手のスンチャン(チョン・ジヌン)、頭脳明晰なアシスタントのジホ(イ・ジュヒョン)をヘリムに接近させ、自らも誘惑を開始。ヘリムは突然のモテ期に戸惑いながらも次第にスヒョンに心を寄せていくが……。

カフェ・アントワーヌの秘密

原題 마담 앙트완(マダム・アントワン)
2016年1月22日~3月12日放送/全16話/JTBC
http://drama.jtbc.joins.com/madam/
DATVにて2016年3月29日より日本初放送
http://kandera.jp/sp/antoine/

ハン・イェスル……コ・ヘリム
ソンジュン……チェ・スヒョン
チョン・ジヌン(2AM)……チェ・スンチャン
イ・ジュヒョン……ウォン・ジホ

ファン・スンオン……コ・ユリム ヘリムの妹
チャン・ミヒ……ペ・ミラン 心理学者
???……スヨン カフェ・アントワーヌの店員

ピョン・ヒボン……キム・ムンゴン LA BELLAコスメティック 会長
キム・ソンフン……イ秘書 キム会長の秘書
キム・ジウン……LA BELLAコスメティックの受付嬢 ※1話
???……キム・ヨヌ キム会長の娘 ※6~14話

コ・ジュウォン……ヘリムの元夫 ※2・3話
カン・ウナ……ドギョン ヘリムの娘
チェ・スンフン……幼い頃のスヒョン ※2・16話
???……少年期のスヒョン ※10話
ユ・サンジェ……若い頃のスヒョンの父 ※2・16話
ハン・グリム……スンチャンの母 ※2・10・16話
イ・カニ……ソ・ヨニ スヒョンの母 ※10話~

ムン・ジウン……イ・ギョンジュ 小学校の教師 ※1・5話
ヤン・ジョア……占い客 ※1話
チェ・ギョシク……カフェの看板を外した業者 ※1話
ペ・ユラム……イ・ジンス 心理相談センターの訪問者 ※1話
チャン・テミン……ジンスの友人 ※1話
パク・ミスク……ジンスの妹 ※1話
キム・ジウン……LA BELLAコスメティック 受付嬢 ※1話
ペ・ギボム……書店主 ※1話
イ・ソンビン……イ・マリ 器械体操選手 ※1・2話
ハ・スホ……マリのコーチ ※1・2話
イ・ドゥソク……器械体操大会の実況 ※1話
イ・ユンサン……器械体操大会の委員長 ※1話
サンチョン(JJCC)……TX ※2話
パク・ジンス……「ヒットシンガー」プロデューサー ※3話
キム・ジェギョン(RAINBOW)……ジュニ 歌手 ※3・4話
ソル・チャンヒ……ジュニのマネジャー ※3・4話
イ・ジョング……駐車場の管理人 ※3話
チョ・ヒョンジン……ブランドショップの店員 ※4話
イ・グムジュ……医師 ミランの友人 ※4話
チェ・テファン……ソンホ ユリムの同僚 ※5・6話
イム・ジョンオク……小学校野球部の女性面接官 ※5話
スンジェ(=ホ・テヒ)……ピアノの得意な整形外科医 ※6話
シム・ヒョンタク……ゲーム開発会社CEO ※6話
イ・スンジュン……チョ・ウォングク 機械工学教授 ※6・7話
ク・ヘリョン……占い客 ※7話
チョ・ウンジ……ユソン/エンマ 多重人格障害者 ※7・8話
キム・ドンユン……イ・サンウク マジシャン ※7・8話
クォン・ヨンギョン……ユソンの小学校の担任教師 ※7話
イ・ジングォン……喫煙高校生2 ※7話
コ・ナヒ……パク・ソダム ※9・10話
シン・ムンソン……ソダムの父 ※9・10話
???……ソダムの母 ※9・10話
チョ・イェリン……パク・ソユル ソダムの姉 ※9話
ムン・アラム?……幼稚園の先生 ※9・10話
ソン・チャノ(=ソン・ヒョンジュン)……キム会長の別荘の執事 ※9話
シン・ウチョル?……ソダムの叔父 ※10話
パク・ヨン……ミランの担当医 ※10話
テ・イノ……カン・テファ スヒョンの友人 ※11・12話
ヌエル……スヒョンの友人 ※11話
チョン・ユンミン……ブラック要員 ※11・12話
チョン・ドンギュ……ファン理事 スヒョンへの講演依頼者 ※11話
チョン・ヒョンソク……編集者 ※11話
イ・ヒソク……未来フォーラムのスタッフ ※12話
パク・ヘジン……テファの母 ※12話
イ・サンホン……刑事 ※12話
シン・ヒョンビン……ハン・クレア 国際弁護士、スヒョンの同期生 ※13話~
シン・ヘジョン……キム会長宅の家政婦 ※13・14話
ファン・グムビョル……ヘリムの先輩 ※15話
ソン・ソングン……医師 ミランの担当医 ※16話
クォン・テウォン……スヒョンの父 ※16話
タン・ヒョンソク?……ヨニが宿泊したホテルのフロント係 ※16話

カフェ・アントワーヌの秘密【あらすじ】


【01】ヘリムの占いカフェの2階に心理相談センターが引っ越してきた。心理学者のスヒョンは愛に関する実験を行っている。ヘリムとスヒョンはおたがいを探りあい、いがみあう。ところが、頼母子講の掛金を持ち逃げされたヘリムはキム会長の計らいでセンターの顧問に…。

【02】スンチャンとジホから猛アプローチを受け、ヘリムは突然のモテ期に浮かれる。その一方、ヘリムはマリの視力低下の原因を見抜く。プライドを傷つけられたスヒョンは自ら実験に参加することに…。ヘリムが占いでマリへの嫌がらせを止め、マリは晴れて競技に臨んだ。

【03】花束の贈り主とバレ、ヘリムに問いつめられたスヒョンは思わず告白。デートをして、たがいに意識する。その一方、演技性人格障害をもつ歌手ジュニの調査をはじめる。そんなある日、ヘリムの元夫が現れた。ヘリムはドギョンの新しい母となる女性に娘のことを頼む。

【04】実験の中間検査でスヒョンは最下位。スンチャンがますます距離を縮めるが、ヘリムに説教をされて思わず喧嘩に。スヒョンが逆転を狙い、今度はヘリムがスヒョンを観劇に誘う。一方、ヘリムに嫉妬するジュニは死んだマネジャーが好きだったことを吐露するのだった。

【05】ヘリムは実験を疑いはじめる。本気で惚れたスンチャンに「兄さんを信じるな」と言われ、怒鳴り込んできたギョンジュにも話を聞くが、またしてもスヒョンに丸め込まれてしまった。一方、ユリムの連れてきたソンホが酔って暴れ、スチャンとヘリムは彼の心理を探る。

【06】気持ちを抑えきれないスヒョンは実験の参加者から下りると宣言。ヘリムにもセンターの顧問を辞めるよう告げた。一方、ソンホは酒乱の父に苦しめられていたと語り、病床で謝る父の前で号泣する。スヒョンは新たな参加者としてチョ教授をヘリムに接近させるが…。

【07】チョ教授とのデートを尾行され、ますますスヒョンに不信感を抱くヘリム。スヒョンは参加者に復帰。まだ疑いを拭えないヘリムに突然キスをする…。一方、スヒョンはマジックショーで倒れたユソンに手を差し伸べ、ヘリムは彼女の別人格のエンマと親しくなっていく。

【08】ヘリムの説得でエンマは消えた。一方、女心のわからないスヒョンはぎこちなく、ヘリムは怒って帰ってしまう。ジホに告白されてもヘリムは男として見られない。スヒョンが実験はやめると契約書を破り、ヘリムは安心する。遊園地でスヒョンは母の記憶を取り戻した。

【09】晴れて恋人同士となったスヒョンとヘリムだが、密かに実験は進行していた。fMRI検査の98%という結果に満足するスヒョンに対し、スンチャンは猛反対。ヘリムは金庫を開けてプロジェクト資料を見つける。その一方、スヒョンは教会で騒ぐ少女ソダムと出会う。

【10】ヘリムはスンチャンとジホを問いつめ、スヒョンが自分から白状するよう画策。しかし、スヒョンは口を割らない。その一方、衝動抑制障害のソダムに姉とは別の愛し方をするよう両親に告げた。ミランが倒れ、スヒョンとヘリムは彼女の死期が近いことを知ってしまう。

【11】ヘリムは自分の受けた実験をスヒョンにやり返す作戦を計画。ところが、実験日誌を読み、葛藤するスヒョンの本音を知ってしまう…。その一方、心理相談に訪れたヨンヒがスヒョンの前で泣きだす。また、スヒョンになりすます友人のテファは諜報員だというのだが…。

【12】ヘリムに無理難題を突きつけられたスヒョンはラジオで公開告白。喜ぶヘリムだったが、ビデオレターを求められて「別れましょう!」とキレる。一方、母の期待に応えようと詐欺を繰り返していたテファは逮捕された。スヒョンは悩みつつも和解を装い、実験を進める。

【13】ジホはユリムに認められようと言いなりに。一方、ミランのスンチャンへの想いがみんなの前で明らかに。ヘリムはクレアに嫉妬しつつ、スヒョンから車まで贈られて感激。スヒョンにビデオレターを送るが、木に100個のリボンを結んで告白するよう花束が届いて…。

【14】怒ったヘリムは寝込んでしまう。一方、心理相談を受けたキム会長は泣きながら謝ってヨヌと和解した。スンチャンは旅に出たミランを追って済州島へ。ヨニが母と知ったスヒョンは動揺する。ヘリムはスヒョンと仲直りのデートをするが、それは芝居で、別れを告げる。

【15】スヒョンは自分を責めて酔いつぶれ、ヘリムはソウルを去った。一方、ジホとユリムはヘリムに猛反対されながら同棲を開始。スンチャンに説得されてもミランは手術を拒む。スヒョンを見兼ねたミランに懇願され、ヘリムは「愛を証明してみせる」とスヒョンに告げる。

【16】スヒョンは仮説が間違っていたかもしれないと考えはじめ、実験を中断。誕生日にヘリムが引き止めた母に祝福される。一方、ジホとユリムは妊娠の嘘がバレるものの結婚の許しをもらい、ミランはスンチャンの説得に入院を決意。そしてスヒョンはヘリムに告白する。終

2017年3月16日

家族を守れ【あらすじ】061-090

【061】認めたくないスボンだったが、別の医師にもアルツハイマーと診断される。一方、ウジンがヘスを食事に誘い、父の店に連れていく。継母の冷たい態度にヘスは帰るが、ウジンは「憎しみと和解しないと人を愛せない」と言い聞かせた。イェウォンがスジャにヘスはウジンが好きだと…。

【062】スジャは「見損なった」と店を去る。イェウォンはヘスについて調べ、父親がフランチャイズ契約をしていることを知る。一方、ヒジンはヘスに料理を教わりながらジョンスクの機嫌をとるが、スジャが連れ戻しに。ユンチャンは土下座して許しを乞う。ウジンがエランに妊娠を告げる。

【063】エランの妊娠にホジェは大よろこび。一方、食堂に不満が殺到。イェウォンは父にサンミ建設との合弁事業を命じられる。ユンチャンはコンビニで自分の写真を見つけて驚く。食堂に出入り禁止と言われたヘスが抗議に向かうと、契約を打ち切られた父がイェウォンに頭を下げていて…。

【064】イェウォンはヘスの前で閉店を通告した。一方、ユンチャンが再びコンビニに現れ、セミがチャニと確信。ミナは新曲を放りだす。ヒジンは母に水をかけられても怯まない。マンジェは契約金をそのままホジェに貸してしまう。イェウォンはヘスを追い出したら契約更新と継母に告げる。

【065】ヘスは部屋を出ていくよう言う継母に反発。心配するウジンに怒ってしまう。一方、ホジェは屋根部屋を契約。ユンチャンはミナに電話をするものの、何も言えない…。ヘスが引っ越すと言いだし、ウジンは動揺する。スボンはオンシムと郊外へ。ヘスはイェウォンに選択を迫られる…。

【066】ヘスは1ヶ月以内に出ていけば父の店と契約更新をすると告げられる。認知症の姉と再会して涙するオンシムにスボンは「私が認知症になったら施設に」と。一方、ユンチャンはミナに結婚をしていると言って去った。ヘスの父はヘスのせいと知って事情を聞くためウジンに会いに来る。

【067】ヘスの父は契約を諦めると。激怒するウジンに、イェウォンは「結婚はビジネス」と開き直る。コ会長は役員会で投資は白紙と決定した。一方、チョン家に挨拶に来たユンチャンをマンジェもスボンも受け入れる。ヘスが不動産屋で引っ越し先を探すが、ウジンが断り、ヘスを連れ帰る。

【068】ヘスは父に恩を返すというが、ウジンは「お父さんは喜ぶかな」と。翌日、ヘスの父が契約更新をしないと告げると、イェウォンは憤慨。一方、ワンス食品とサンミ建設が合弁事業で契約。帰宅したイェウォンはスンヒョンがいることに怒る。ユンチャンとヒジンは婚姻届を出そうと…。

【069】テジンとスジャはヒジンを連れ帰った。一方、ユンチャンは姉の育てる新人歌手がミナと知って混乱。商店街で歌うマンジェに気づかずスジャはサインをもらう。ウジンとヘスらは公園で自転車を楽しむが、呼びだされたウジンが病院に戻ると意識不明のイェウォンが搬送されていて…。

【070】コ会長は役員に知られてはならないと転院を許そうとしない。ウジンは院長から治療を施すなと命じられるが、どうやらイェウォンは何か薬を服用しているらしい。一方、スジャはヒジンを部屋に閉じ込める。夜食を届けにきたヘスにイェウォンが気づき、ウジンにむりやりキスをする。

【071】ウジンは激怒し、イェウォンは勝ち誇ったような顔をする。スボンがヒジンの結婚を認め、両家の顔合わせをすることに。スジャは故郷の友人からギヒの過去について聞く。ユンチャンは姉の前でミナと会ってしまい、思わず初対面のふりをした。ヘスは映画館でウジンを待ち続ける…。

【072】イェウォンは別荘で酔っていた。仕方なく駆けつけたウジンがギヒに連絡。非難されながらも治療を受けさせるよう告げる。一方、スボンはダンスに夢中になっている。ミナはユンチャンを呼びだし「会うべき人がいる」と話す。ウジンは待ち続けていたヘスに憤り、思わず抱き寄せる。

【073】ウジンはヘスに謝り、手をつないでコンビニへ。翌朝、スジャは自転車で一緒に通勤する2人を見かける。一方、ヨンミンが帰国。ユンチャンはミナとの待ち合わせ場所で「ママ」というトンベクの声を聞く。ウジンはイェウォンの鬱病を疑いはじめる。ヘスの父が母は春川にいると…。

【074】ヘスは母の住所のメモを突き返した。ユンチャンはミナに娘がいるのではないかと思いはじめるが、ユンジョンはミナに子がいると思っていない。一方、ジウォンはコンビニで鞄を失くし、セミのせいにする。イェウォンはジウォンの帰国に動揺。ヘスの父はウジンにヘスの説得を頼む。

【075】スジャはウジンとヘスの仲が心配に。ウジンはヘスの気持ちを理解し、母の住所を預かった。ミナが娘の存在を明かすものの、ユンチャンに詐欺師扱いされて憤慨。ジウォンが実は大学を早期卒業したと聞いてイェウォンはますます動揺する。ウジンはイェウォンと親しくする母に激怒。

【076】ウジンはヘスに同情する母に怒る。一方、ギヒは早く息子に仕事をさせたいが、ジウォンはイェウォンと仲よくやりたいと思っている。ミナはユンジョンにユンチャンが娘の父親と告白。ヘスはヒジンの強引さに負けて見合をするものの、ウジンが現れ「恋人です」と無理やり連れだす。

【077】ウジンは見合をしたことに怒るが、ヘスは笑っている。一方、ユンジョンはユンチャンとトンベクの親子鑑定をするべきと主張。見合い相手が怒鳴り込まれたヒジンは母に事情を話した。スジャが待ちかまえているところに2人が帰ってきて、ウジンは「彼女が好きなんだ」と告げる…。

【078】スジャは「同情と愛情を混同してはいけない」と猛反対。ヘスを責めたてるヒジンにウジンが怒る。その一方でスジャはイェウォンを訪ね「今までのことは水に流してほしい」と頼む。テジンが両家の顔合わせは延期と伝えにきた。ヘスはスジャに「あなたを憎みたくない」と言われる。

【079】イェウォンがチャン家を訪ね、エランは大騒ぎ。ヘスは「真心はお金じゃ買えないことを証明します」と啖呵を切った。その一方でイェウォンは父に契約打切を責められる。「私じゃダメなんですか」というヘスの涙の訴えにスジャが手をあげたところに、ウジンが帰宅。母に失望する。

【080】ヘスは泣いて謝り、ウジンは怒る。夫に「欲深い人間だ」とたしなめられたスジャは家を出ていき、エランのもとへ。スボンは「人は心がいちばん大事」とウジンを諭す。一方、ミナは親子鑑定の結果をユンジョンに伝える。そしてユンチャンとヒジンが抱きあうのを目撃してしまう…。

【081】ヒジンがユンチャンの婚約者とヘスが確認。ミナは娘を認知しないユンチャンに怒る。一方、イェウォンは契約問題が解決したと嘘をつくものの、ヘスの父は契約更新を断る。追いつめられたイェウォンはヘスを怒鳴りつけるが、その態度にウジンが激怒。イェウォンは卒倒してしまう。

【082】イェウォンは呼吸困難で入院。実母の事故現場を見て以来、パニック障害があるのだった。ウジンは自分を責める。一方、オンシムまでヘスを追い出すよう言いだした。ジウォンは「操り人形じゃない」と母に反発する。ウジンが眠るイェウォンに謝っているのをヘスが聞いてしまう…。

【083】退院しようとするイェウォン。コ会長はウジンとの交際を認めるとなだめる。一方、ミナは娘を渡すか慰謝料を受け取るかジョンスクに迫られる。ユンチャンはトンベクの写真を見つめている…。ヘスはウジンに食事を準備し、「オッパ」と呼んだ。ウジンが帰宅すると、部屋は空で…。

【084】ウジンは母を責め、ヘスらを捜しに出るが、ヘスは食堂も辞めていた。スボンも「金よりも人間性」とスジャを叱る。一方、トンベクに会いたいユンチャンはチョン家にやって来てヒジンと出くわす。ウジンはイェウォンの見舞いに来た母に失望。ギヒとスンヒョンは裏で結託していた。

【085】ヘスは惣菜屋をオープンした。ミナはチャニを諦めるという。スジャはイェウォンにおかゆを届ける。マンジェは新曲で営業活動。ヒジンは事情を知らず「過去は誰にでもある」という一方、ユンチャンはトンベクの引っ越しにショックを受ける。ウジンはヘスの実母を訪ねて春川へ…。

【086】ヘスは母のソニョンのところにも来ていなかった。惣菜屋は繁盛。迷子になったスボンがヘスに送ってもらうが、ウジンには言わないと約束をする。一方、イェウォンは薬を拒否。スンヒョンの前で取り乱す。ウジンは母が許せない。「(従うが)息子を失くしたと思え」と言い捨てる。

【087】ウジンがイェウォンの自宅往診。イェウォンは精神を病んでいたと謝り、コ会長は「娘を頼む」とウジンに託す。一方、ホジェとエランが離れで暮らすことに。ユンチャンの娘がトンベクと知ったテジンはヒジンを呼び「結婚するな」と告げる。ウジンは祖父ともヘスの話はしたくない。

【088】すべてを知ったヒジンは号泣。ユンチャンは選択をヒジンに委ねた。顔合わせでヒジンは何事もなかったように振る舞うが、今さら中止できないと兄の前で泣く。一方、やり直そうと言いだすイェウォンにウジンは答えない。病院を訪ねたソニョンがギヒに気づくが、逃げられてしまう。

【089】ソニョンは事情を説明し、ギヒを見つけてほしいとウジンに懇願。ヘスの父を訪ね「ヘスに会いたい」と泣く。一方、ジョンスクは娘に会いたいと泣くユンチャンに呆れる。ヒジンはマンションを自分名義にするよう要求した。祖父の手帳でヘスと会ったことを知ったウジンは惣菜屋へ。

【090】セミは喜ぶが、ヘスは怖い顔。ウジンから母の電話番号を渡されて怒るものの、陰で涙を流す。一方、スジャはオクマンの正体が夫と突き止めた。ジウォンがセミに家庭教師をすると申し出、ヘスも進学を勧める。泥酔したウジンは迎えに来たイェウォンに「ビジネスだろ」と求婚する。

2017年3月7日

太陽の下で ―真実の北朝鮮―

8歳のリ・ジンミは模範労働者の両親とともに平壌で暮らしている――そんな“庶民の日常生活”を収めるはずが、ドキュメンタリ撮影とは名ばかりだった。北朝鮮側の監督のOKが出るまで一家は演技を強いられ、高級な住まいも、親の職業も、クラスメイトとの会話も、すべて北朝鮮が“理想の家族”をでっちあげるためのシナリオなのだった。ロシアの撮影スタッフは、カメラのスウィッチを入れたまま隠し撮りを敢行。撮影の目的を“真実を暴く”ことに切り替える……。

 シネマート新宿にて鑑賞。平日の日中、これほど席が埋まってるのを見るのは初めてかもしれません。韓流映画よりも需要があるんでしょうか。
 見せられる“北朝鮮の日常”が都合よく切り取られたものであろうことはわかっているるものの、台本があって、テイクを重ねて、こんなにも演出されていたとは! 驚きです。
 カメラの前で泣きだしてしまったジンミちゃんにスタッフが「好きなことを考えてごらん」と声をかけても、彼女は「わかりません……」。「詩」といわれても、ようやく口から出てくるのは少年団の決意表明みたいな言葉だけ。あまりにも痛々しい場面でした。

太陽の下で ―真実の北朝鮮―

原題 V paprscích slunce(日の光のなかで)
2015年/チェコ・ロシア・ドイツ・ラトビア・北朝鮮/110分
2017年1月21日公開(日本) http://taiyouno-shitade.com

監督・脚本 Vitaliy Manskiy(ヴィタリー・マンスキー)

2017年3月4日

Car, the Garden

 CODE KUNSTの新譜『MUGGLES' MANSION』を聴いていたら、とりわけ最後の曲が耳に残りました。"Don't Shoot Me MAMA"という曲で、feat. Car, the Gardenという名義。その後、Paloaltoの曲を流してるときにも気になったのもfeat. Car, the Gardenの"베짱이"でした。ぜんぜん知らず、Carという人とthe Gardenという人がフィーチャリングされてるのかと思ったのですが、調べてみたら、Car, the Garden(카더가든)というひとりのアーティストなんですね。さらに、2016年5月に改名していて、それまではMayson The Soul(메이슨 더 소울)という名前でした。ふだん聴くジャンルじゃなくてピンときませんでしたが、その名前なら目にしたことがあります。ヒョゴのオ・ヒョクが参加したりもしてますね。
 で、Car, the Gardenは1990年10月23日生まれのシンガーソングライター。2013年に(Mayson The Soulとして)デビューしました。Beenzino、Loco、Crucial Starといったヒップホップ勢との共演で注目を集めたようですが、R&BやSoul、さらに曲によってはロックやポップの趣も感じられます。


 現時点での最新曲は2016年11月18日リリースの"Gimme Love"。以前の名前のほうがいいじゃんという声もあるようですが、曲調は改名後のほうが好きですね。リリースはまだシングルのみのようで、正規アルバムが楽しみです。

Car, the Garden
Sound Cloud
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Facebook
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Instagram
https://www.instagram.com/carthegarden/

2017年3月3日

遥か遠い踊り


 ある日、演出家のパラン(ク・ギョファン)が遺書も残さず自殺した。最後に電話で話したのは劇作家のヒョン(イ・サンヒ)だが、なぜみんなが泣くのか理解できない。そんなヒョンを先輩のスジン(チャ・スヨン)は心配している。やがて大学でパランの追悼式を行なうことに。ヒョンらはパランの遺作となった『人造人間の死』の再演を依頼される。ヒョンは誰にも理解されなかった結末を変えると主張するが……。

 かなり抑制の効いた内省的な作品。
 説明的な描写や台詞がほとんどないので、わかりにくいと感じる向きも多いかもしれません。例えば、パランの自殺に後輩のスルギが責任を感じてしまう背景も具体的には語られませんが、おそらく、再開発で立ち退きを要求される母の食堂に劇団員を連れていったとき、パランが以前に立ち退かせるための嫌がらせに来ていたことが判明、しかしそれはパランが劇団員に必ずギャラを支払おうとしていたからでもあった……といったことなのでしょう。劇中劇として挿入される『人造人間の死』のパートもシュールというか、とても未来に見えず……。もともと韓国はSFが苦手というのもありますが、いかにもチープでした。実際に舞台で演じられたコンテンポラリーダンスっぽいシーンを挿入するほうがまだよかったような気もします。
 とはいえ、嫌いじゃありません。2016年の東京フィルメックスで上映された『恋物語』でも主演をつとめていたイ・サンヒが、ここでも苦悩する主人公を演じてます。特別な美人ではないもの、こういう陰のある雰囲気が似合いますね。『ここよりどこかへ』では主演、『ノーボーイズ、ノークライ』ではパンク少女だったチャ・スヨンが先輩女優役でした。こういう実験的な試みができるのも短編ドラマ枠のおもしろいところでしょう。

2017年3月1日

ショッピング王ルイ

家出した弟のボンナム(リュ・イヒョン)を捜すため、ボクシル(ナム・ジヒョン)は田舎の山奥からソウルへとやって来た。鞄を盗まれて無一文になってしまうが、超高級山参を通りかかったジュンウォン(ユン・サンヒョン)に買い取ってもらい、当面の生活費を手に入れた。そして、ボンナムのジャージを着ていたルイ(ソ・イングク)と出会う。彼は温室育ちの財閥御曹司だが、フランスから帰国して早々、交通事故に遭って記憶を失くしたのだった。ボクシルはルイが記憶を取り戻せば弟を見つけられると面倒をみることにするが……。

 財閥御曹司とか、記憶喪失とか、後継者争いとか……手垢のつきすぎた韓国ドラマの定番ネタですが、これはおもしろかったです。笑いあり涙あり。
 とにかくルイ役のソ・イングクがかわいいですね。ボクシルなしでは生きていけなくて「おなかすいた~」と頼りっぱなし。まるで子犬のよう。しかし、歌うべきシーンがあって、親睦会の“覆面歌王”では優勝までした設定なのに、一度も歌声を聴かせないのはいかがなものでしょう。まさか本業を忘れちゃったんじゃ……。それとも本業でしか聴かせないという矜持でしょうか。イム・セミ扮するマリは、よくある悪女かと思いきや、憎めないというか、特に後半になるとブッ飛んだキャラクターになっていって、わりと好感がもてました。
 ただ、ボンナム失踪の謎が二転三転するのはいいとしても、もうちょい刈り込んだほうがよかったような気はします。後半やや間延びしてると思うので。しかし、過去の縁が明らかになるラストには涙。できすぎ感はあるものの、ハッピーエンドで、楽しい作品でした。悪いことを企んだ人物には報いがあったり改心の機会が与えられたり、後味がよかったですね。ク室長はマヌケすぎて失笑してしまいますが。

【ネタバレ注意】マリとインソンがくっついてほしかったけれど、その描写はなし。まぁ、ジュンウォンが完全にボクシルを吹っ切ったので(その相手は特別出演のチェ・スビン!)、マリはジュンウォンをあきらめるしかなく、おそらくインソンにもチャンスはあるだろう、と思うことにしましょう。

ショッピング王ルイ【あらすじ】


【01】ルイはフランスで買い物しか楽しみのない生活を送っていたが、財閥会長の祖母が倒れて韓国へ。一方、祖母を亡くしたボクシルは弟を捜しにソウルへ。ところが鞄を盗まれて無一文に。ジュンウォンに山参を買ってもらい、ついに弟を見つけた…と思ったら、それはルイだった!

【02】ルイの死に会長は倒れ、会社を任せると言われたソングはほくそ笑んでいる。一方、ボクシルは鞄泥棒を見つけて捕まえるが、服だけ返してもらう。ルイが女子高生にからまれ、ボクシルが助けようとするものの、全財産を巻き上げられた。グムジャに屋根部屋を紹介してもらう。

【03】目の前でボクシルが栄養失調で倒れ、ジュンウォンは商品企画チームのインターンとして採用。山参の残金も払ってもらい、ボクシルとルイは生活用品をそろえる。ボクシルが初出勤しているあいだ、ルイは詐欺に引っかかり、意気消沈。見かけた犬に「コボシ!」と声をかけ…。

【04】ルイが生きているのではないかとソングは疑いはじめ、ジュンウォンの監視を命じる。一方、ボクシルの新商品企画はマリに奪われた。雨のなか傘を差しだされて泣きだしたボクシルをルイは抱きしめる。ジュンウォンもまたボクシルを励ます。ソングの目の前にルイが現れて…。


2017年2月28日

匂いを見る少女

3年前に両親を殺害され、自身も轢き逃げに遭ったウンソル(シン・セギョン)は、記憶を失くし、チョリムとして芸人を目指している。一方、3年前にウンソルという名の妹を殺された警察官のムガク(パク・ユチョン)は、殺人事件の捜査を担当するため、出世を狙っている。ところが、ムガクには味覚も嗅覚も痛覚もなく、それが原因で指名手配犯の逮捕に失敗してしまった。やがて出会ったチョリムの“匂いが見える”能力を知り、彼女の漫才の相方になることを条件をのんで捜査に協力してもらうが……。

匂いを見る少女

原題 냄새를 보는 소녀(匂いを見る少女)
2015年4月1日~5月21日放送/全16話/SBS
http://tv.sbs.co.kr/smellgirl/
KNTVにて2015年7月24日より日本初放送
http://kandera.jp/sp/nioiwomiru/

原作 マンチ『匂いを見る少女』
http://webtoon.olleh.com/toon/timesList.kt?webtoonseq=15
脚本 イ・ヒミョン(「野王~愛と欲望の果て~」「屋根部屋のプリンス」)
演出 ペク・スチャン(「MY DREAM」「かぼちゃの花の純情」)

パク・ユチョン……チェ・ムガク 警察官
シン・セギョン……オ・チョリム(=チェ・ウンソル)
ナムグン・ミン……クォン・ジェヒ セントオーガスティン オーナーシェフ
ユン・ジンソ……ヨム・ミ プロファイラー

パク・チンジュ……マ・エリ チョリムの友人
ソン・ジョンホ……チョン・ベッキョン 医師
チョン・インギ……オ・ジェピョ 刑事→警備員、チョリムの養父
チョン・チャヌ……ワン・ジャバン かえる劇団 代表
ナム・チャンヒ……チョ・インベ かえる劇団 団員
オ・チョヒ……オ・ウヤ かえる劇団 団員
キム・ソクチン……ソンジュン かえる劇団 団員
チョン・ソラ……かえる劇団 団員

イ・ウォンジョン……カン・ヒョク 南部警察署 強力係長
チョ・ヒボン……キ・チュンド 南部警察署 刑事
チェ・テジュン……イェ・サンギル 南部警察署 刑事
チェ・ジェファン……タク・ジソク 南部警察署 刑事 ※~5話
キム・ビョンオク……南部警察署 捜査係長
ミン・ジュノ……南部警察署 捜査係の刑事
シン・スホ……南部警察署 捜査係の刑事

キム・ソヒョン……チェ・ウンソル ムガクの妹 ※1・5話
キム・ミョンジン……ウンソル(チョリム)の父 ※1・12話
パン・ウニ……ウンソル(チョリム)の母 ※1・8・12話
キム・ジウン……ソウルSTM病院の看護師 ※1話
ソ・ヘジン……財布を置き忘れた客 ※1話
キム・ボミ……コンビニの店員 ※1話
ホ・ジュンソク……カン・ソンムン 指名手配犯 ※1話
キム・イルジュン……「一夜のTV芸能」司会者
チャン・イェウォン……「一夜のTV芸能」司会者
チョン・ヒョンソク……キム刑事 ※1話
ソン・ヨンホ……美容室強盗の犯人 ※1話
チョ・ヒョンジン……整形外科病院の看護師 ※1・2・5・6話
キム・ドンギュン……パク・ヒョンジン 整形外科病院長 ※1話
パク・ハンビョル……チュ・マリ モデル、ジェヒの恋人 ※2話
オ・ジョンテ……自動車修理工場の工員 ※2話
パク・ヨンス……ヤン・テス 鍵屋 ※2・10話
キム・ギチョン……ムガクの勤務する派出所の所長 ※2話
ソル・チャンヒ……ムガクの同僚警察官 ※2話
タン・ウ……峠で車を追突させたカップルの男 ※2・3話
ソン・セビン……峠で車を追突させたカップルの女 ※2・3話
ユ・ジヒョン……サングラスを購入する店の店員 ※3話
チェ・ホンイル……ソン・ジョンファン 南部警察署 署長 ※3・4・6話
ハ・スホ……ファン・ギス 被害者 ※4話
ソ・ミンギョン……焼肉屋の女将 ※4話
キム・ホチャン……アンディ=タク・ミンソク ジソクの弟 ※4話
ホ・ソネン……タンタンチキンの店主 ※5話
オ・テギョン……ヤン・ソクチン シェフ殺害犯 ※5話
チョン・ウク……ジェヒの弁護士 ※5話
キム・サンイル……ユジュ・エクスプレスの配達員 ※6話
ソン・ジョンファン?……違法賭博をしていた食堂の息子 ※6話
ナム・ジョンヒ……違法賭博をしていた食堂の女将 ※6話
イ・ジョンシン(CNBLUE)……アイドル ※6話
キル・グムソン……パク・ソッキ 運転代行業者 ※7話
キム・ヨンス……靴屋の店主 shoeking ※7話
キム・ジョンホ……ベッキョンの叔父 ※8話
イ・ジュニ……南部警察署 モンタージュ室 ※9話
ソ・ミンソ……おとり捜査をする女性刑事 ※9話
ミン・ジュニョン……変質者 ※10話
ペク・チェジン……原州のメウンタン屋の店主 ※10話
カン・ヘリム……原州のメウンタン屋の店員 ※10・11話
キム・ヘナ……コ・スミ ウンソルのソリム女子高の同級生 ※10・13話
ヨ・ウンボク……? ※12話
シム・ミン……ユン・ミナ ウンソルのソリム女子高の同級生 ※13話
チェ・ナム……チョ・ソユル ウンソルのソリム女子高の同級生 ※13話
チョン・デヨン……ホームレス ※13話
ホ・ジョンウン……ジミン 絵を描いていた少女 ※14話
ユ・ソイ……モデルハウスの職員 ※15話
コ・インボム……イェ・チャングク ジンスングループ会長、サンギルの父 ※15話
アン・テヨン……ソ・ジュンハン 殺された大家(写真) ※16話
パク・コンラク……ソン・グシク 女将の息子 ※16話

匂いを見る少女【あらすじ】


【01】両親を殺されたウンソルは記憶を失い、チョリムとして芸人を目指している。一方、ウンソルと同姓同名の妹を殺されたムガクは殺人事件捜査を担当するため出世を狙っている。無痛症のため指名手配犯の逮捕に失敗するが、その後“匂いの見える”チョリムの協力で強盗を捕まえる。

【02】チョリムはムガクに漫才の相方になってくれたら捜査に協力すると提案し、2人は漫才を練習してネタ見せをした。一方、ヨム警衛がバーコード殺人事件の捜査を開始。失踪したマリを捜すなか、衝突事故で一台の車が崖から転落した。チョリムはその現場に失踪したマリの香水を…。

【03】マリの遺体が発見され、特別捜査班にはムガクも加わることになった。一方、チョリムはムガクのせいで品評会に出られず劇団を追い出されてしまう。酔いつぶれたチョリムをムガクは送ろうとするが、ベッキョンのアリバイの穴に思い当たり、警察へ。ヨム班長はチョリムを見て…。

【04】ムガクは劇団代表に許してもらい、再びチョリムとコンビを組むことに。一方、新たな殺人事件が起こるが、ヨム班長とムガクはバーコード殺人の模倣犯とにらむ。犯人はアンディで、兄のジソクが事件を隠蔽しようとしたのだった。チョリムは親しげなムガクとヨム班長の姿を見る。


2017年2月27日

脇役俳優の映像プロフィール

 先日、「ショッピング王ルイ」の8話に出てきた服の露天商を調べていたら、演じているのはクォン・オギョン(권오경)と判明。最近だとKBSドラマスペシャルの「笑い失格」にも大雨で結婚式が台無しになる新郎という端役で出てました。で、検索しているなかで、本人がアップしている映像プロフィールというのを発見。自分でYouTubeにチャンネル登録していて、これまでの出演シーンなんかを編集してまとめた動画をアップしているのです。厳密には権利的にマズいような気もしますけど。


 これを見ていて「伝説の魔女」の神話ホテル製菓部のパティシエ役!と気づきました。当時は名前がわからなかったんですよね。そのほかにも「泣かない鳥」や「ミセスコップ」に出てました。ときどき新しい映像に更新しているようで、最後には電話番号とメールアドレスが表示されます。自分自身の売り込みツールとして使ってるわけですね。なるほど。たしかに、これは覚えてもらいやすいでしょう。

2017年2月26日

笑い失格


 気象予報士のジロ(チョ・ダルファン)にはユーモアの欠片もない。人がなぜ笑うのかも理解できないカタブツだ。ある日、お天気キャスターとしてナラ(リュ・ファヨン)がやって来る。ジロはナラに惚れてしまい、自分を笑わせてくれる男性が好きと話すのを聞いて一念発起。笑いの講座に通い、ナラを笑わせようと奮闘するが……。

 留置所の鉄格子をジロ以外はすり抜けるとか、釣りをするとどこにでも海女が現れるとか、ふざけた演出がシュールで笑っちゃいます。制作陣がそれなりにキャリアのある人たちだからでしょうか、回想や妄想でいろんなゲスト出演があって遊びゴコロたっぷり。キム・チャンファン&ファン・ボラのダンスなんてブッ飛びすぎ。どれもだいたい、なくていい描写(笑)。大きな感動はないものの、オフビートな、気軽に楽しめる一編でした。

2017年2月22日

安東ククス屋の女


 小説を書くことをあきらめたジヌ(パク・ピョンウン)は妻のヘギョン(シム・イヨン)とネット通販会社を営んでいる。ある日、大学時代の先輩の訃報を受け、安東を訪問。葬儀場でミジン(チョン・へビン)に目を留める。それからというもの、先輩の兄から遺稿の整理を頼まれたジヌは週末になると安東に通う。そして、ミジンに小説のあらすじを語って聞かせるようになるが……。

 安東(アンドン)が舞台の、しみじみとした一編。先輩の遺した小説の内容がミステリアスな女性の悲しみの理由を明らかにするという、なるほどな展開。不倫ドラマになりそうなところをギリギリの線で抑えてました。
 妻のヘギョンが実に鋭い。ジヌは何も言わないのにミジンとの関係性を一発で見抜きます。これってありそう。女性は怖いですね(笑)。「もっと傷ついてほしい。そして大人になってほしい」と言い捨てますが、ほんと、サンギュは大人になりきれてないというか、大事なところで逃げてきたんでしょうね。小説家の夢をあきらめたのもサンギュがデビューしたのがきっかけ。今回も、自分が傷つかないためにミジンを傷つけようとしたのでした。ヘギョン役を演じたのはシム・イヨン。好きな女優です。日本では未DVD化ですが、主演作『愛のバトン』がすごくよかったんですよね。現在、第二子を妊娠中なので、しばらく見納めでしょうか。
 ちなみに、邦題ではククス(そうめん、うどんのような麺料理)となってますが、原題は국수(ククス)ではなく국시(ククシ)。安東の方言だそうです。

2017年2月21日

ドラマの帝王

 ドラマ制作者のアンソニー・キム(キム・ミョンミン)は、助手のイ・ゴウン(チョン・リョウォン)を騙して台本を書き直させ、なんとか「優雅な復讐」の最終回を完成させた。視聴率もトップを記録して大成功を収めるが、編集テープを運ぶ途中で事故に遭ったバイク便の男が亡くなってしまう。人の命よりもビジネスを優先させたアンソニーは世間に叩かれ、業界を追放された。3年後、アンソニーはゴウンの書いた「京城の朝」をドラマ化することで再起を図る。しかし、かつて部下だったオ・ジンワン(チョン・マンシク)の妨害に遭うばかりか、口説き落とした主演俳優のカン・ヒョンミン(チェ・シウォン)はわがまま邦題で……。

ドラマの帝王

原題 드라마의 제왕(ドラマの帝王)
2012年11月5日~2013年1月7日放送/全18話/SBS
http://tv.sbs.co.kr/dramaking/
KNTVにて2013年2月16日より日本初放送
http://dramanoteio.ponycanyon.co.jp

キム・ミョンミン……アンソニー・キム(=キム・ボンダル)
チョン・リョウォン……イ・ゴウン 脚本家
チェ・シウォン……カン・ヒョンミン アイドル
オ・ジウン……ソン・ミナ 女優

チョン・マンシク……オ・ジンワン 帝国プロダクション 常務→代表
パク・クニョン……ナム・グクヒョン 帝国プロダクション 会長
キム・ギョンボム……ホ・ギョンボム 帝国プロダクション 常務
チャン・ウォニョン……ホン監督 帝国プロダクション 演出家
イ・ヘウン……パクPD 帝国プロダクション 制作プロデューサー

クォン・ヘヒョ……ナム・ウニョン SBCドラマ局 チーフPD→局長
ソン・グィヒョン……キム副局長 SBCドラマ局
チョン・ハノン……パク副局長 SBCドラマ局
キム・スンファン……イ・ソンジョ SBCドラマ局 チーフPD
ユン・ジュサン……ムン・サンイル SBCドラマ局 前局長
ハ・ギュウォン……SBCドラマ局 新人FD(フロアディレクター/演出助手)
チョン・グクファン……SBC社長

ソ・ドンウォン……チュ・ドンソク ワールドプロダクション 制作PD
ホ・ジュンソク……ハン・ガンウク ワールドプロダクション 企画室長
パク・サンフン……パク・ソッキョン ワールドプロダクション 財務チーム長
ユン・ヨンジン……ク・ヒジェ ワールドプロダクション 制作部スタッフ
チョン・インギ……ク・ヨンモク ドラマ「京城の朝」演出家
ソ・ジュヒ……チョン・ホンジュ ドラマ「優雅な復讐」脚本家

オ・ヒョンス……チェ・ドヒョン KHエンターテインメント代表
パク・キュソン……ペ・グァンス ヒョンミンのマネジャー
???……アン・ソンモ グァンスの後任マネジャー
チェ・スウン……ユン・ビンナ ヒョンミンの恋人、歌手

ファン・ミソン……アンソニーの母
パク・チュングム……ヒョンミンの母
ソン・ビョンスク……パク・カンジャ ゴウンの母

チョン・ムソン……ワタナベ 在日実業家
藤井美菜……アキコ ワタナベの妻
チャン・ヒョンソン……ワタナベ・ケンジ ワタナベの息子

チェ・テジュン……オ・インソン ドラマ「優雅な復讐」の主人公
パク・シネ……ドラマ「優雅な復讐」のヒロイン
チョ・ヨング……「スターインタビュー」レポーター
キム・ボヨン……小説『運命の恋人』の作家

二十歳になるまで


 二十歳になるまでに童貞を捨てたいジュノ(イ・ジュスン)は大学受験も終えていよいよ初体験のことしか考えられない。しかし、恋人のソギョン(カン・ミナ)に迫っても、おあずけを喰らってしまう。ふくらむ妄想を小説にしてみるが……。

 ヤリたくてたまらない少年の悶々とした日々。
 主演のイ・ジュスンは、最新ドラマ「ボイス」で(ネタバレになるので詳しく書きませんが)まったく正反対の役柄を見た直後だったので違和感ありましたが、本来はこういう役が似合いますね。ベッドで「愛してる?」と訊かれて「わからない……好きなのは確かだけど」と正直に答えたり、誠実。コミカルな脱童貞奮闘記ですが、さわやかです。ジュノの叔父(ミン・ソンウク)もイイ役どころでした。一見すると頼りないけれど、いいこと言うんですよね。
 日の出を見に車を走らせる場面で流れるのはSuper Kiddの"Sundance"。エンディングは볼빨간 사춘기(頬赤い思春期)の"초콜릿(チョコレート)"。ハーフアルバムと称する初のCD『RED ICKLE』に収録されてます。音楽もよかったですね。


2017年2月20日

スングム~金色の大地(輝いてスングム)

1952年の冬、スングム(パク・ハヨン)は父のスボク(クォン・オヒョン)とともにセウンへやって来る。スボクは生き別れた妻のヨニ(キム・ドヨン)を捜すが、夫が死んだと思い込んでいたヨニはすでに再婚し、地元の名士であるチス(キム・ミョンス)の妻となっていた。やがてチスの怒りを買ったスボクはセウンを去ることに。スングムは親しくなったウチャン(オム・ミヌ)に別れも告げられぬまま、再び行商の旅に出た。
 十数年後、スングム(カン・イェソル)はソウルで偶然にウチャン(カン・ウンタク)と再会するが……。

これまた今さらですが、メモ。
 全163話という長丁場の「朝のTV小説」なのでやきもきする展開もありますが、楽しく視聴しました。カン・イェソルもカン・ウンタクも好感度大で、微笑ましいラストシーンでしたし。そして、ジョンス(イ・ビョンフン)がいい人。弟ヨンス(チェ・チャンヨプ)とのエピソードも泣けます。子役たちもよくて。その後の活躍を期待したチェ・チャンヨプは覚醒剤で逮捕されてしまいましたが……。
 ドック(チョ・ソンヒョン)が所属する青年団のような4Hクラブとは、よりよい農村、農業を創るための組織。Head(頭)、Heart(心)、Hands(手)、Health(健康)の4つの頭文字を採り、19世紀末にアメリカではじまったそうです。

ヨンパリ

天才的な手術の腕をもつ外科研修医のテヒョン(チュウォン)は、夜は裏社会の人間を相手に違法往診を行い、“ヨンパリ”と呼ばれている。ある日、イ科長(チョン・ウンイン)に正体がバレ、VIPフロアの勤務を命じられる。その最奥の厳重な警備で固められた病室には財閥令嬢のヨジン(キム・テヒ)が眠っていた。恋人を失った悲しみから自殺を図ったのだが、兄のドジュン(チョ・ヒョンジェ)によって3年ものあいだ昏睡状態にされているのだった。意識を取り戻したヨジンはテヒョンにある取り引きをもちかけるが……。

 ずいぶん前に視聴した作品ですが、メモ。
 序盤はかなり期待させられたものの、後半は失速というか、ぐだぐだというか……。
 チョ・ヒョンジェは初の悪役でしたが、うまくハマってました。キム・テヒもいわれるほど悪くないと思うのですが。話題を集めたシンシア役のステファニー・リーは確かによかったです。新人らしからぬ貫禄で、アクションもなかなか。出番は少なかったのですが、好評を受けてのことでしょう、最終回に再び登場します。
 タイトルになっている主人公の呼び名「ヨンパリ」とは「腕の立つ闇医者」という意味です。DVD化にあたっては「君に愛を届けたい」なんて副題が加えられました。

セシボン

フォークソングが流行した1970年代、武橋洞の音楽鑑賞室セシボンではユン・ヒョンジュ(カン・ハヌル)とソン・チャンシク(チョ・ボンネ)が人気を二分していた。社長(クォン・ヘヒョ)はトリオの結成を提案し、イ・ジャンヒ(チン・グ)がオ・グンテ(チョンウ)を連れてくる。グンテはギターを弾けず楽譜も読めなかったが、セシボンに出入りするミン・ジャヨン(ハン・ヒョジュ)に惚れ、必死に練習を重ねる。そして“セシボントリオ”は人気を集めるようになるが……。

 数々のシンガーを輩出した音楽鑑賞室、セシボン。そこで生まれたソン・チャンシク&ユン・ヒョンジュによる人気デュオ“ツインフォリオ”に幻のメンバーがいたという物語。ツインフォリオは実在で、元はトリオだったというのも事実ですが、実際にトリオを結成したのはイ・イッキュンで、オ・グンテというのは架空の人物です。ミン・ジャヨンとの恋もストーリーの軸になりますが、それもフィクション。メインの2人が架空のキャラクターというわけです。ジャヨンはユン・ヨジョンがモデルらしいですが。
 ハン・ヒョジュが珍しく小悪魔的な役どころで、めっちゃかわいい。超ミニスカートや水着姿を披露したりも。チン・グはこういう助演がうまいですね。グンテの恋を見守る視線とか、実にいいです。そして、カン・ハヌル、チョ・ボンネ、それぞれの歌声がすごい。チョンウの加わったハーモニーも。チョ・ボンネはちょっとソン・チャンシクに寄せた歌い方をしてますね。エンドロールではキム・ヒエの歌う「ウェデングケーキ」が流れたりもします。
 ちなみに、ツインフォリオとして活動をはじめて野外で撮影をするシーンがありますが、1973年のアルバム『ツインフォリオ リサイタル』のジャケット撮影の様子。サングラスの色の濃さが違いますけど。

2017年2月19日

Sense8

ラナ&リリー・ウォシャウスキー監督が初めて手がけるドラマで、NETFLIXのオリジナル。ペ・ドゥナがメインキャストのひとりということでNETFLIXの契約をしました。
 世界各地にいる8人の“感応者(Sensate)”たちが、たがいに感覚や能力を共有し、正体のわからない敵と対峙するという物語。はじめこそ「どういうこと!?」と思いますが、遠く離れた者同士が助けあい、数々の困難を乗り越えていくストーリーにグイグイ引き込まれます。
 国境どころかジェンダーさえ超越している8人。ゲイやトランスジェンダーも出てきますが、感覚を共有する彼らにとってはLGBTという枠組みすら無意味なわけです。いってみれば、パンセクシュアル (Pansexual/全性愛)。そんなスケールの大きさが素晴らしい。感応者ではないアマニタ(フリーマ・アジェマン)が活躍するところも。
 シーズン2は2017年5月5日配信開始とのこと。楽しみです。

さて、韓国パートについて。
 ペ・ドゥナは『クラウド アトラス』『ジュピター』に続くウォシャウスキー作品。全編英語の台詞で、当然ながら英語台本から字幕や吹替が作られているせいでしょう、英語表記がSun Bakとなっていて日本語字幕は「サン」なのですが、正しいのはパク・ソンです。韓国語が映る以上、これはいただけません……。ちなみに日本語吹替は「太王四神記」でキハ/カジン役(ムン・ソリ)を担当していた佐古真弓。序盤はあんまり出番がないなぁと思いましたが、彼女をフィーチャーしたタイトルのエピソード3「痩せっぽち女の優勢」から活躍。地下格闘技のリングで、うしろ回し蹴りに、飛びつき腕ひしぎ逆十字固め。めっちゃ強い! 企業の重役でありながら実は幼い頃から格闘技に通じていたという設定です。マ・ドンソク(クラブ用心棒役でエピソード4に数秒のみ出演)さえ瞬殺! さらっと全裸のヌードシーンがあったりも。後半にはソードアクションも披露します。
 そのほかにも、おなじみの韓国人俳優がたくさん出てます。弟のジュンギ(日本語字幕は「ジュンキ」ですが、これまた発音的におかしいですね)役は歌手のイ・ギチャンでした。父の会長役にイ・ギョンヨン、武術の師匠役にミョン・ゲナム、刑務所で同房となるミンジョン役にユン・ヨジョン、弁護士役にチャ・インピョなどなど、何気に豪華な脇役陣です。ソンと刑務所で親しくなるスジン役のSara Sohnというのは、カヒやソン・ダムビも在籍したS-Blushの元メンバー。当時はソン・ミボという名で、結婚して現在、アメリカ在住らしいです。

 余談ですが、エピソード10で再登場した弁護士(チャ・インピョ)がソンに差し出す万年筆はLAMY(オーシャンブルーっぽいからSAFARIじゃなくAL-star?)。ポップな弁護士ですこと。

2017年2月18日

平壌まで2万ウォン


 ヨンジョン(ハン・ジュワン)は司祭になる道をあきらめ、運転代行の仕事をしながら、その日暮らしの生活をしている。ある夜、神父になったジュニョン(キム・ヨンジェ)と屋台で呑むが、彼の帰った直後、いつの間にか隣にはソウォン(ミラム)が座っていた。自分のことを知っているという彼女に迫られ、ヨンジョンは一夜をともにするが……。

 しばらくどんな展開の話なのか読めなかったのですが、なるほど。ヨンジョンが信仰を捨てて母に反発する理由――つまりは父への想い――が、空港でジュニョンを問いつめる言葉になってるんですね。ヨンジョンは「神に通じる唯一の道は祈りです」という言葉が許せません。ジュニョンがソウォンと結ばれることが、自分の存在の肯定につながるわけです。うーん、深い。また、南北離散家族の話があったり、北の歌が励みになった(それで「平壌まで2万ウォン」という代行運転社の名前に)というエピソードがあったり。短い物語のなかに多くのことが詰め込まれてるのでした。
 ソウォン役のミラムってどこかで見たことあると思ったら、「ショッピング王ルイ」でおしゃべりなゴールドライン社員のヘジュ役ですね。かつてはキム・ミンギョンという本名で活動してたようですが、現在は芸名に。


2017年2月16日

3本足のカラス

1984年に初の詩集『労働の夜明け』を刊行し、労働者運動のカリスマとなったパク・ノヘ。1991年に拘束されてからも獄中詩人として活動を続けるが、オ・ジョンフン監督は、彼が労働詩人から環境活動家に転向したかのように感じている。彼の家族や仲間を訪ね、めまぐるしく変化する現代社会で彼の思想の実際性を問う。

 第8回座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバルの特集「アジアの波」で鑑賞。思いっきり鼾をかいて寝てる人もいましたが、たしかに何度も睡魔に襲われました……。「パク・ノヘに期待しすぎていた自分を恥じた」と監督のナレーションで締めくくったり、独りよがりというか、なんだかなぁというところが少なくありません。アフタートークで崔洋一監督も「おまえの内省は家に帰ってやれよ」なんて言ってましたが、まさに。
 ちなみに、20年も前の1997年作品ですが、最後に1998年8月15日に特赦で釈放されたことがスーパーが挿入されます。2011年にインディ・ドキュメンタリ・フェスティバルで上映されているようなので、そのときに追加したのでしょうか。
 中盤、パク・ノヘの詩に曲をつけているユン・ドヒョン・バンドのライヴ映像があります。たんに客席からステージを仰いでるだけので完全なる逆光でメンバーの顔はまったく判別できませんが……。ユ・ドヒョン・バンド(現YB)は1996年の結成なので(1集はユン・ドヒョンのソロ名義)、ごく初期のステージ映像になりますね。長髪(!)のユン・ドヒョンがコメントする場面もあって「若いうちは言いたいことを言う」などと語ってました。そのとおりかなりアグレッシヴな演奏で、わりと小さなハコですが、ファンも熱狂的な雰囲気。貴重映像です。曲は"이땅에 살기 위하여(この地に生きるために)"で、2集に収録されてます。

2017年2月15日

将軍様、あなたのために映画を撮ります

1978年、韓国を代表する女優の崔銀姫(チェ・ウニ)が香港で北朝鮮に拉致された。その後、元夫の申相玉(シン・サンオク)監督が失踪。まもなくそれは自身の意思による亡命と北朝鮮は発表していた。1983年に崔銀姫と申相玉は再会。金正日の信頼を得て申フィルムを設立し、2人が中心となって17本の映画を製作した。そして1986年、ウィーン滞在中にアメリカ大使館に亡命。申相玉は金正日の命で北朝鮮に拉致されたことを明かし、「宣伝活動に利用されていた」と語る。
 崔銀姫とその家族をはじめ、元CIA情報員やアメリカ国務省の元職員、映画評論家らへのインタビュー、密かに録音した金正日とのやりとりなどから、拉致事件の真相に迫るドキュメンタリ映画。

 劇場公開時に逃してしまい、第8回座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバルの「松江哲明セレクション」にて鑑賞。
 申相玉の手記『闇からの谺』を読んでるので事の顛末は知ってましたが、やっぱり肉声のやりとりは衝撃的。金正日と申相玉が「世界に通用する映画を」「帰れと言われても帰りませんよ」なんて親しげに話してるのです。身の危険を感じて仕方なくそう語ったのだとしても、潤沢な資金で自由に映画を撮ることができたわけで、どこまでが真実なのか……。本当に拉致だったのかは疑問視する声も多いそうです。アフタートークで松江哲明と町山智浩(アメリカからSkypeで参加)も語ってましたが、「悪い人に何をしてもいいと言われたら、そのときモラルは?」という問いも出てきますね。「芸術に魂を売った」映画監督と、そのそばにいた女優(で元妻)……モヤモヤとした感じは残ります。
 映画としては、劇中で語られる“ストーリー”がすべて申相玉作品からの引用で再現されているところが実におもしろいものでした。よくぞこれだけ集めてまとめたものです。
 冒頭で申相玉のインタビューテープが流れますが、流暢な日本語。この年代は当然ですが。日本統治下の1925年(1920年との説もあり)生まれで、東京美術学校(現在の東京藝術大学)で学んでます。

将軍様、あなたのために映画を撮ります

原題 The Lovers and The Despot(恋人と独裁者)
2016年/イギリス/97分/2016年9月23日公開(イギリス)
2016年9月24日公開(日本) http://www.shouguneiga.ayapro.ne.jp

監督 ロス・アダム(Ross Adam)、ロバート・カンナン(Robert Cannan)

2017年2月13日

楽しい私の家


 セジョン(ソン・ヨウン)は夫のソンミン(イ・サンヨプ)と幸福に暮らしている。実はソンミンはセジョンの作り上げたサイボーグ。セジョンにとって理想の夫なのだ。ところがある日、ソンミンの前にジア(パク・ハナ)が現れ、「思い出して!」と訴える。セジョンはジアが現れたことを知って動揺。ついにジアが家に押しかけてくると、セジョンは事故に遭って記憶喪失となったソンミンを看病するうちに愛しあうようになったのだと言い張るが……。

 星新一のショートショートにありそうな、ブラックなユーモアで妙な後味の残るサスペンスでした。さすがにサイボーグという設定の描写には甘いところがありますが。
 主演のソン・ヨウンは「明日に向かってハイキック」でジフン(チェ・ダニエル)の見合い相手という役でした。短編だからというのもあるでしょうが、メインキャストを担うようになったんですねぇ。ジア役のパク・ハナは「白夜姫」でヒロインに大抜擢されましたけど(急な代役だったとか)、「金よ出てこい☆コンコン」では宝石店のキム代理、「ミス・コリア」ではドリーム百貨店のエレベータガールという、ほとんど端役でした。短編ドラマって、脇役マニアにはたまらないキャスティングで楽しいものです。
 主題歌の"I Will"をうたうのはJelly Cookieのソオ(서오)。「ドクターズ~恋する気持ち」のOSTにも参加してるようです。Jelly Cookieは女性デュオで「匂いを見る少女」のOSTで1曲うたってますが、メンバーはチョ・ウネ(조은애)とイ・ソヨン(이서영)。ソオというのは名前の近いイ・ソヨンのソロ名義になるんでしょうか。韓国でも「あまりに情報がない」と嘆かれてるようで、詳細不明。この曲も音源リリースはありません。


2017年2月12日

最終兵器 ムスダン

韓国と北朝鮮の国境に位置するDMZ(非武装地帯)の603セクターで部隊の失踪事件が発生。24時間以内に事態を把握するよう、チョ大尉(キム・ミンジュン)をはじめ、生化学兵器に詳しいシン中尉(イ・ジア)ら精鋭が集められた。ところが特任チームの作戦開始早々、ハン中士(キム・サグォン)の姿が消える。不穏な空気が漂うなか部隊が廃倉庫に辿り着くと、そこには北朝鮮軍が待ちかまえていた。しかし、本当の脅威は別にあり……。

 冒頭は『プレデター』を思わせる描写ではじまり、次々と兵士を襲う謎の存在が示唆されます。一人称視点の主観ショットが緊迫感を煽りますが、終盤、正体を現したときには……ずいぶんチープで、ある意味、衝撃的なのでした。
 ターゲットの始末を優先するチーム長のチョ大尉は何かを隠しているようで、一方のシン中尉も別の任務が与えられている模様。そしてまたチームの末っ子で19日後の除隊を待ち望んでいるノ兵長(キム・ドンヨン)も密かに何かを命じられていて……とサスペンスフル。
 タイトルの「ムスダン」は北朝鮮の開発した中距離弾道ミサイルの呼称で、発射基地があるとされている舞水端(ムスダン)の地名から。なのですが、ということは、この作品のストーリー上はそういうミサイルは存在していないということになりますね。ミサイルではない、ある“兵器”のコードネームなわけですから。
 B級映画をおもしろがれるかどうかが評価の分かれ目でしょう。キム・ミンジュン、元Click-Bのオ・ジョンヒョク、ユチョンの弟のパク・ユファンと女性ファンに目配せをしたキャスティングですが、いかにも低予算な印象。イ・ジアもなぜひさびさの映画にこれを選んだのか……。とはいえ、予想できる展開ではあるものの、シン中尉のアップになるラストショットはゾッとします。

2017年2月11日

真夏の夢


 マンシク(キム・ヒウォン)は男手ひとつで育てている娘のイェナ(キム・ボミン)の出生届を出すのが唯一の願い。ベトナム人女性と国際結婚でついに夢が叶うと思ったが、直前に断られてしまった。そんなある日、暴力を振るわれていた茶房嬢のミヒ(キム・ガウン)を助ける。ミヒが礼を言いに家を訪ねてくると、イェナは彼女を母親と思い込み、泣きながらしがみつく。マンシクは2000万ウォンで母親代わりを頼み、ミヒは金目当てで婚姻届と出生届にサインをするが……。

 ちょっと前までは悪役の多かったキム・ヒウォンが、いい人すぎるマンシク役を好演。ほんと、おひとよし。キム・ガウンも、やさぐれてはいるものの根に寂しさを抱えるミヒ役をうまく演じてますね。ミン・ドゥルレとは大違いですが(「一途なタンポポちゃん」で健気な主人公を演じてました)。
 脚本は2014年の脚本公募で入選したソン・セリン。オチの想像はつくものの、やさしさにあふれたハートウォーミングな一編でした。
 劇中に流れるのは자전거 탄 풍경(自転車に乗った風景)の"지금처럼 너와 같이"。映画『ラブストーリー』の主題歌「あなたにとって私は、僕にとって君は」で知られる3人組です。ジャタンプンという略称で日本でもリリースしてました。分裂しましたが、2011年に再結成してたんですね。

2017年2月8日

伝説のシャトル


釜山の明成高校にソウルからチャン(イ・ジフン)が転校してきた。彼は17人相手の喧嘩に勝利したという伝説の男。学校を仕切るテウン(ソ・ジフン)にも一目を置かれる存在となるが、ある日、クラスにもうひとりの生徒が転校してくる。そのジェウ(キム・ジヌ)はチャンと同じ高校からやって来たという。チャンはある理由から気が気じゃない……。

 チャンの態度から、ある程度の展開は読めるのですが、とにかく笑いっぱなし。そもそも“加里峰のスリッパ”というニックネームがよくわかりません(笑)。去勢を張ってるのがバレないよう、あの手この手でテウンを言いくるめる姿が滑稽です。ジェウが現れると彼のあわてぶりはますますエスカレート。ジェウがクールなだけに余計おかしいのでした。
 ミンス役の子がSPEEDのソンミンに似てるなぁと思ってたら、まさにそう。いつもおどおどしてる風采の上がらないパシリですが、眼鏡をとると美少年。やっぱりソンミンなのでした。
 特別出演陣も豪華で笑わせてくれます。担任教師役のユ・オソンの台詞が『友へ チング』(言わずと知れた彼の出世作にして名作)のパロディなのがウケます。「ハワイに行けば~」もそうですし、その後の「마이 묵었다. 아이가」はまったくそのまんまですね。日本語字幕には活かされてませんでしたが……。アナウンサー志望のチャンの叔父がチョン・ヒョンムというのにも爆笑(かつて局アナでした)。「テレビに出られる顔だと思ってるの?」となんて言われたりして。
 タイトルにある「シャトル」とは「パシリ」のこと。韓国で大人気だったオンラインゲーム「スタークラフト」の宇宙輸送船「シャトル」から来てるんだとか。KBS WORLDでは「伝説のシャトル(使い走り)」という括弧付きの邦題ですが、劇中の日本語字幕は「パシリ」。俗語をタイトルに入れることに抵抗があったんでしょうか。「伝説のパシリ」でいいのに。


2017年2月7日

真っ赤な先生


 1985年、慶尚道の女子高で教師をしているテナムは生徒から「変態」と嫌われている。ある日、テナムは『将軍夫人の危険な愛』という小説を手に入れ、夢中で読み耽る。それを拾ったスンドクから学校中に人気が広まるが、その本は物語の途中で「つづく」となっていて、2巻はどこにも見つからない。スンドクは続きを執筆し、それを知ったテナムも黙認して密かに楽しみにしている。ところが、その本は淫乱図書として禁書扱いなのだった……。

 タイトルの「真っ赤な」というのは、いわゆる「アカ」をかけてるんですね。スンドクの父親が民主化運動で捕まって自殺したという設定で、同級生の母親が「アカの娘と関わるな」と言う場面があったりします。終盤にはデモの風景もありました。時代設定が1985年から1987年で、盧泰愚の民主化宣言の頃までが描かれます。2015年のKBSドラマ脚本公募の当選作だそうで、映像化には多くの演出家の手が挙がったとか。
 物語として先生が最後には生徒を守るのだろうとは想像がつくものの、スンドクが教師扱いすることのなかったテナムをようやく探し当て、ある言葉をかけます。そのラストシーンにはうるっときました。うぶすぎる女子高生たちには大爆笑。ミジャはコンドームが何かわからず両親にしつこく尋ねて叱られ、挙句には隠した食べ物だろうとキレたり、スッキは恋人がポケットにバナナを隠してると思って股間に手を突っ込んだり(笑)。教室では誰も子どもができる仕組みを知らず、スンドクの話に大騒ぎ。今じゃ考えられませんが、当時だったらそんなものでしょうか。
 劇中に流れるのはApril 2ndの"그리워하네"。どのアルバムにも未収録で、調べてみたら、このドラマのための書き下ろしのようです。ナム・ヘスン(남혜승)音楽監督は「もう一度ハッピーエンディング」や「嫉妬の化身」でも彼らを起用してますね。あと、Queenの"Under Pressure"が流れたりもします。

2017年2月5日

The NET 網に囚われた男

北朝鮮の国境近くで妻子と平穏な毎日を送る漁師のチョル(リュ・スンボム)だが、ある日、船のエンジンに網が絡まり、韓国側へ流されてしまった。身柄を拘束された彼はスパイ容疑で尋問を受けることに。身のまわりの世話をするジヌ(イ・ウォングン)はチョルが潔白であると信じるが、調査官(キム・ヨンミン)は何が何でも自白させようと暴力も辞さない。チョルは妻子のもとへ帰りたい一心で耐え続けるが……。

 東京フィルメックスのチケットを取ったものの、予定が入っていて行けず……。劇場公開を待って、ようやくシネマカリテで鑑賞したのでした。
 衝撃的な作品を撮り続けるキム・ギドク監督ですが、これはやや描写がマイルド。とはいえ、南北分断のなか、現実にありそうな――実際、ただの漁師がスパイに仕立てられたことが何度もあるそうで――強烈な痛々しい物語です。ハッピーエンドはありえないだろうと思うわけですが、そこはやはり……。余韻の残るラストショットでした。
 ところで、亡命を説得する担当者役でソン・ヒョナが特別出演してます。売春斡旋容疑で起訴され、一審、二審で罰金刑を言い渡されてましたが、最高裁で無罪判決。これが復帰作のようです。2006年の『絶対の愛』以来、10年ぶりのキム・ギドク作品となりました。チョイ役ですが。

2017年2月4日

インサイダーズ 内部者たち

オ会長(キム・ホンパ)は大統領候補のチャン議員(イ・ギョンヨン)に裏金を流し、政界を牛耳ろうとしていた。その関係を裏で取り仕切るのは祖国日報の主幹であるガンヒ(ペク・ユンシク)。ガンヒのもとでのし上がろうとするサング(イ・ビョンホン)は裏金の証拠を入手して脅そうとするものの失敗し、腕を切り落とされてしまう。一方、後ろ盾もなく左遷された検事のジャンフン(チョ・スンウ)は、復讐心を抱えるサングに告発をもちかけるが……。

 劇場で逃してしまった『インサイダーズ 内部者たち』のBlu-rayがずいぶん安くなっていたので購入(なんとAmazonで1,091円)。
 あらためてイ・ビョンホンはすごいと思いました。韓流四天王と呼ばれた面々で唯一、衰えることなく作品に出続けてることも含め。まったくもって善人ではありませんが、愛嬌のある役柄で、特にオールバックにスカジャンの落ちぶれたチンピラ姿がカッコいいんです。ウネ(イエル)との関係はあまり深く描写されませんが、そこはかとなくうかがわせるところもいいですね。青龍映画賞、百想芸術大賞、韓国映画評論家協会賞で主演男優賞を受賞しました。
 チョ・スンウは3度もオファーを断ったとのことでしたが、それも大どんでん返しのための演出的な発言じゃないかという気がします。イ・ビョンホン&チョ・スンウという意外な顔合わせ。バディ・ムーヴィー的な一面もあって、とりわけラストシーンのふたりが最高でした。ちょっと名作漫画『サンクチュアリ』を思い出したりも。
 原作はユン・テホによるウェブトゥーン。2015年12月31日には『内部者たち:ザ・オリジナル』と題して180分の拡張版が公開されました。こちらは日本盤に収録されてないんですよね。どんなシーンが加えられてるのか、観てみたいものです。
 R指定にもかかわらず最速で600万人超、そして興行成績No.1に。とても万人受けする作品とは思えないのですが、そこまでヒットするとは驚きです。やはり韓国人にとってリアルだからなのでしょうか。腐敗した政治家、横暴な財閥……下劣な“ち〇こゴルフ酒”は説明するのも憚られるほどゲスの極み。銃が一丁も出てこない代わりに糸ノコギリと小斧というのもブッ飛んでます。
 痛快な娯楽作ですが、残酷な描写が少なくないので、苦手な方はご注意を。