2018年5月5日

サニー 永遠の仲間たち

夫と娘とともに何不自由ない生活を送るナミ(ユ・ホジョン)は、ある日、母の入院先で高校時代に親友だったチュナ(チン・ヒギョン)と再会する。癌で余命2ヶ月を宣告されている彼女の最後の願いは、かつての仲よしグループ“サニー”のみんなに会うこと。ナミはメンバーを捜しながら青春時代を思い出す。25年前、全羅道の筏橋からソウルの女子高に転校してきたナミ(シム・ウンギョン)は、姐御肌のチュナ(カン・ソラ)らと親しくなるが、文化祭の日に起きたある事件をきっかけに離れ離れになってしまったのだった……。

 ひさしぶりに観ましたが、何度でも泣けます。というか、かえって先の展開がわかるので序盤から目頭が熱くなってしまいます。エンドロールを見ると6人のその後までわかって大団円なのですが、欲をいえば、サンミ(チョン・ウヒ)にも救いがあってほしかったような。シンナーでラリって事件を起こした彼女ですが、本当は仲間になりたかった、かわいそうな娘でもあるわけで。

 タイトルにもなっているボニーMの「Sunny」をはじめ、1980年代のヒット曲が物語を盛り上げます。乱闘シーンで流れるのはJOYの「Touch by Touch」、ジュノ(キム・シフ)がヘッドフォンでナミに聴かせるのはリチャード・サンダーソンが歌う映画『ラ・ブーム』(80)の主題歌「Reality」(邦題は「愛のファンタジー」)でした。昼休みの校内放送でかかるレコードは、シンディ・ローパーの「Girls Just Want To Have Fun」と台詞にありますが、実際はGlamaramaのカヴァーヴァージョンのようです。オープニングとエンディングに流れる「Time After Time」もオリジナルのシンディ・ローパーではなくタック&パティ。これは権利上の問題でしょうか。ジャンミの家でみんなが踊りまくるのは1984年のナミの「빙글빙글(ピングルピングル)」。転校してきた主人公のナミにチュナが「歌手と同じ?」と言いますが、そのハ・チュナも同姓同名の歌手がいます。おたがい歌手と同じ名前だね、という親近感もあったんでしょうね。ちなみに、この曲は「ミッドナイト・フォーカス」のタイトルで日本盤まで出てたりします(詳しくはこちら)。

 ところで、2018年に日本で『SUNNY 強い気持ち・強い愛』としてリメイクされるとのこと。監督が大根仁だから大丈夫でしょうか。

サニー 永遠の仲間たち

原題 써니(サニー)
2011年/韓国/124分/2011年5月4日公開(韓国)
2012年5月19日公開(日本)

監督・脚本 カン・ヒョンチョル(『過速スキャンダル』)
脚色 イ・ビョンホン(『二十歳』監督)

シム・ウンギョン→ユ・ホジョン……イム・ナミ
カン・ソラ→チン・ヒギョン……ハ・チュナ
キム・ミニョン→コ・スヒ……キム・ジャンミ
パク・チンジュ→ホン・ジニ……ファン・ジニ
ナム・ボラ→イ・ヨンギョン……ソ・グモク
キム・ボミ→キム・ソンギョン……リュ・ボッキ
ミン・ヒョリン→ユン・ジョン……チョン・スジ

キム・シフ→イ・ギョンヨン……ハン・ジュノ
ソ・ヒジョン……担任教師→校長
キム・ヘオク……ナミの母

チョン・ウヒ……イ・サンミ
パク・ヒジョン……ヨンジン サンミの子分
キム・ウォネ……数学教師
キム・シナ(=キム・イェウォン)……少女時代のリーダー
リュ・ヘリン……ジニと罵りあう少女時代のメンバー 
チョン・ウォンジュン……イム・チャンギ ナミの父 
キム・ヨンオク……キム・スニム ナミの祖母 
パク・ヨンソ……イム・ジョンギ ナミの兄 
ハン・スンヒョン……ジャンミの兄
カン・ジウォン……スジの継母

ペク・チョンハク……ナミの夫
ハ・スンニ……イェビン ナミの娘、高校1年生
ソン・ジル……チュナの弁護士
ジュホ……ジャンミの上司 ウリ生命
キム・ジギョン……ジニの夫
イ・リム……ボッキが働く「女秘書」の店主
イ・ジュニョク……栄光興信所の社長
キム・ジュノ……刑事

0 件のコメント:

コメントを投稿