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2017年2月7日

真っ赤な先生


 1985年、慶尚道の女子高で教師をしているテナムは生徒から「変態」と嫌われている。ある日、テナムは『将軍夫人の危険な愛』という小説を手に入れ、夢中で読み耽る。それを拾ったスンドクから学校中に人気が広まるが、その本は物語の途中で「つづく」となっていて、2巻はどこにも見つからない。スンドクは続きを執筆し、それを知ったテナムも黙認して密かに楽しみにしている。ところが、その本は淫乱図書として禁書扱いなのだった……。

 タイトルの「真っ赤な」というのは、いわゆる「アカ」をかけてるんですね。スンドクの父親が民主化運動で捕まって自殺したという設定で、同級生の母親が「アカの娘と関わるな」と言う場面があったりします。終盤にはデモの風景もありました。時代設定が1985年から1987年で、盧泰愚の民主化宣言の頃までが描かれます。2015年のKBSドラマ脚本公募の当選作だそうで、映像化には多くの演出家の手が挙がったとか。
 物語として先生が最後には生徒を守るのだろうとは想像がつくものの、スンドクが教師扱いすることのなかったテナムをようやく探し当て、ある言葉をかけます。そのラストシーンにはうるっときました。うぶすぎる女子高生たちには大爆笑。ミジャはコンドームが何かわからず両親にしつこく尋ねて叱られ、挙句には隠した食べ物だろうとキレたり、スッキは恋人がポケットにバナナを隠してると思って股間に手を突っ込んだり(笑)。教室では誰も子どもができる仕組みを知らず、スンドクの話に大騒ぎ。今じゃ考えられませんが、当時だったらそんなものでしょうか。
 劇中に流れるのはApril 2ndの"그리워하네"。どのアルバムにも未収録で、調べてみたら、このドラマのための書き下ろしのようです。ナム・ヘスン(남혜승)音楽監督は「もう一度ハッピーエンディング」や「嫉妬の化身」でも彼らを起用してますね。あと、Queenの"Under Pressure"が流れたりもします。

2016年3月29日

そんな愛


 無期懲役で服役していたジヌク(ペ・スビン)は、ある日、大腸癌で余命わずかであることを宣告される。そして出所。社会奉仕活動として訪ねてきては次第に心を開くようになっていたヨンス(イ・ユンジ)を訪ねるが……。

 録画したままだった短編ドラマを消化中。
 そんなタイミングよく死ねないだろ!と無粋なツッコミを入れたくなりますが、ペ・スビンはうまいなぁと思います。特に思いつめた表情とか。
 DV夫役のチェ・ミンチョルは、いま視聴中の「甘く殺伐としたファミリー」でヤクザの部下役。こういうチンピラっぽい役柄がぴったりですね。

ドラマスペシャル「そんな愛」

原題 그런 사랑 (そんな愛)
2014年4月13日放送/1話完結/KBS
KBS WORLDにて2014年7月8日に日本初放送

脚本 イ・ジュヨン(「ガラスの絆創膏」)
演出 チャ・ヨンフン(「サメ~愛の黙示録~」)

ペ・スビン……ホ・ジヌク
イ・ユンジ……チ・ヨンス
チェ・ミンチョル……ジョンホ ヨンスの夫
チョン・ギュス……キム課長 刑務所の看守
キム・テス……ジヌクと同房の受刑者
イ・ウシン(=イ・ビョンシク)……牧師
チェ・ミングム……民宿の女将