2009年12月28日

ペ・ヨンジュンと学ぶ韓国語DS

 以前、母から頼まれてNintendo DS用のソフト「ペ・ヨンジュンと学ぶ韓国語DS」を買いました。実家に帰省したので試しにプレイ。
 ヨン様によるオープニング・ムービーが流れたり、名前を登録すると「素敵な名前ですね」と言ってくれたり、ファンにはたまらない作りでしょうね。誕生日を登録すると「その日はそばにいたい」とかいうのですが、たまたま母の誕生日に開いてみたら「いっしょに過ごせなくて残念です」とか何とか。なかなかニクい演出です。
 ペ・ヨンジュンのファン、「冬ソナ」で韓国語に興味をもった初心者にはぴったりでしょう。ハングルのあの棒や丸を書いてみる、内蔵マイクに向かって「アンニョンハセヨ」と言ってみるところからはじまります。逆にいうと、そのレベルからやっていかないとゲームに挑戦したりできないので、すでに基本を押さえてる人はイライラしてしてまうかも。ぼくはちょっと付き合ってられなかったので、母の登録データでプレイしてみた次第です。
 どれほど売れてるのかわかりませんが、初心者の学習意欲をかきたてることは間違いないでしょう。中級用、上級用と、いろんなレベルが出るといいですね。

 

2009年12月26日

DVD-SETが2作品

 DVD-BOXならぬDVD-SETという商品が続けて出ますね。ジェネオン・ユニバーサルだけが使ってる言葉なのかもしれませんが。
 2009年12月2日に発売済みなのが『蜜愛』。似たようなタイトルの韓国映画(ピョン・ヨンジュ監督&キム・ユンジン主演の『密愛』)があって紛らわしいことこのうえないですけど、こちらはAV出身のポン・マンデ監督(『欲望 Lovers』ほか)が手がけたオムニバス形式の"テレビ映画"。ケーブル・テレビで放送されました。「韓国初のテレビ用映画」という触れ込みですが、まぁ、そりゃそうでしょうね......。最近も"テレシネマ"なんてあるものの、意味がよくわかりません。ちなみに原題は『同床異夢』。官能映画の撮影現場を舞台にしてます。
 2010年3月3日に発売予定なのが『イヴの誘惑』。こちらは劇場公開もされてますが、もともとは同じくケーブル・テレビで放送された作品。『悲夢』のキム・テヒョンや「シークレット・ルーム」のソヨンが主演をつとめる4話オムニバスです。
 こうした作品が日本語字幕付きで観られるとは驚きですね。

『蜜愛』DVD-SET 原題『同床異夢』 2009年12月2日発売


『イヴの誘惑』DVD-SET 2010年3月3日発売予定


2009年12月24日

日本アカデミー賞にペ・ドゥナ!

 第33回日本アカデミー賞の優秀主演女優賞に『空気人形』のペ・ドゥナが! 授賞式は2010年3月5日に開催。当日は日本テレビ系で21:00~22:54に生中継番組があるそうです。
 で、5人のなかから最優秀賞が選ばれるのかと思ったら、どうやらそうじゃないんですね。5人が受賞っていうだけ......。なんじゃそりゃ。広○なんかと並んで受賞してもなぁ......。

追記
 あれ? やっぱり最優秀主演女優賞も選ばれるみたいですね。ただ、現在の5人はあくまでも優秀主演女優賞の受賞者であって、「ノミネートされた」わけではないということのようです。このなかから最優秀賞が選ばれるのだから同じようなものですが......。

日本アカデミー賞
http://www.japan-academy-prize.jp/

2009年12月22日

玄海灘は語らず

 キム・ギヨン監督によって映画化された『玄海灘は知っている』の続編にあたる小説です。第2部『玄海灘は語らず』、第3部『勝者と敗者』で"阿魯雲伝"は完結するのですが、それらを統合してこの邦訳『玄海灘は語らず』はできてます。『勝者と敗者』の3分の1弱が削られてるそうですが、著者自身が大幅に手を入れ、章を改めるなどしてるとのことなので、抄訳ではなく独立した作品といえるかもしれません。
 前作、軍から脱走して秀子とともに彦根を目指した阿魯雲。その後、同胞と出会って何とか生き抜いてきた阿魯雲でしたが、すれ違いから秀子と離ればなれになってしまい、ついに脱走兵として捕らえられてしまいます。そして、軍法会議にかけられるのを待つばかりの阿魯雲でしたが、ついに日本が敗戦の日を迎えます。しかし、そこでめでたしめでたしというわけではなく、阿魯雲は大きな決断を迫られるのでした......。
 単純なハッピーエンドではありませんが、希望に満ちた結末です。いや、もちろんその後の苦労も歴史的に考えると想像はできるわけですけど、少なくともラストの主人公たちはとても前向きです。2段組で440ページという大著。ずっしりと読みごたえのある作品でした。

玄海灘は語らず――続阿魯雲伝
韓雲史/村松豊功・訳/角川書店/1993年/3,398円

 

2009年12月21日

チョ・ソンモ「ご存知ですか」

 チョ・ソンモの代表曲「ご存知ですか」は名曲ですよね(2000年の3集『Let me love』に収録)。そして、そのミュージック・ビデオも名作だと思います。映画並みのスケールで制作される韓国ミュージック・ビデオの先駆けじゃないでしょうか。ヴェトナム戦争に派兵された兵士と現地の少女との出会いが描かれてます。チョ・ソンモのほか、チョン・ジュノ、ホ・ジュノと出演者も豪華。現地の少女役を当時16歳のシン・ミナが演じてました。




「ご存知ですか」のシン・ジス
シン・ジス(左)とシン・ミナ
で、この作品が収録されたDVDを持ってる(ずいぶん以前にBOOK・OFFかどこかで見つけて500円とかで購入した)んですが、ひさしぶりに観ました。
 シン・ジスも出てたんですね。いまBS日テレで視聴中の「愛をたずねて三千里」でヒロイン(ソ・ユジン)の妹役をやってるんですが、その顔を見てるだけで笑ってしまうような、かわいらしい役どころです。そこで「ほかに何に出てたっけな」と思って調べてみたら、この作品が。まったく記憶になかったので再見した次第です。姉役のシン・ミナとはひとつしか違わないはずですが、ちゃっちゃくて(頭ひとつ違う)まるで子ども。しかも本物の現地人のようでした。でも、眉間のしわの寄り具合とか、やっぱり彼女ですね。
 ちなみに、このDVDにはタイトルに「ご存知ですか」と入ってるのにジャケットには未掲載。ところが実際にはNG集などのあと、最後のチャプターに収録されてます。入手は困難かもしれませんが、お宝です。

チョ・ソンモ『ご存知ですか・Let me love』 조성모『아시나요・Let me love』
2000年発売/SPECTRUM DVD/約105分/リージョン・コードALL
【収録曲】
To Heaven
불멸의 사랑(不滅の愛)1
불멸의 사랑(不滅の愛)2
후회(後悔)
For Your Soul
가시나무(茨)
아시나요(ご存知ですか)



2009年12月20日

Re: 玄海灘

 映画『玄海灘は知っている』の原作――というか、1960年にラジオ・ドラマとして発表され、翌年に映画化および小説化とのことなので、厳密には原作小説とはいえないのかもしれません。1968年には連続ドラマ化もされた模様。
 著者はハン・ウンサ(韓雲史)。学徒出陣や日本体験をもとにドラマを手がけてきた脚本家です。自伝的な大河小説で、主人公の阿魯雲(ア・ロウン)という名前は『阿Q正伝』の"阿"、魯迅"魯"、自分の名前から"雲"を取ってつけられ、aloneにかけてるとのこと。その後、第2部『玄海灘は語らず』、第3部『勝者と敗者』と続き、完結したのは1963年3月です。
 この邦訳『玄海灘は知っている』はすでに絶版のようで、Amazonのマーケットプレイスではけっこうなコレクター価格がついてました。

 映画とは異なる箇所が多く見られます。365ページ(しかも2段組)という長編ですから、117分に収めた映画とは違っていて当然ですけどね。
 特にラスト・シーン。まるでゾンビのような主人公の復活シーンは観客に笑いをもたらしましたが、原作では軍から脱走し、秀子とともに彦根を目指すところで終わります。あれほど衝(笑?)撃的な展開はありません。
 また、キャラクター設定も映画では簡略化されてるようで、とりわけ古参兵の森は描写が異なります。映画では単純な憎ったらしい悪役ですが、原作ではより奥行きのある人物として描かれてました。もちろんイヤな奴には違いないのですが、阿魯雲が命を救ってしまったり情けをかけたりしてしまうような、ある意味、人間臭いキャラクターです。
 昭和18年に実施された「半島人学徒特別志願兵制」で半ば強制的に徴兵された多くの朝鮮人青年たち。彼らの知られざる実態が描かれてます。日本軍の面々も画一的な描写にとどまらず、いろいろな人がいたことが(当たり前ですけど)わかります。とても読みごたえのある作品でした。

玄海灘は知っている――阿魯雲伝
韓雲史/村松豊功・訳/角川書店/1992年/2,548円

【関連記事】
自由コラム・グループ 玄海灘は知っている
http://www.freecolumn.co.kr/news/articleView.html?idxno=971
月刊アリラン「日本における韓国近代史の現場」第84回
http://www.arirang21.com/news/quickViewArticleView.html?idxno=64
Iza【外信コラム】ソウルからヨボセヨ 合掌・韓雲史さん
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/gaishin/290182/

 

2009年12月19日

映画秘宝 2010年1月号

 今号には韓国関連の大きな特集はありませんが、「韓国映画最大の怪物監督!キム・ギヨン的不道徳映画講座」と題する記事が1pありました。「ギヨンが見出す『道徳の完全な退廃状態』」という評のほか、『下女』『高麗葬』『死んでもいい経験』のレビューを掲載してます。
 それから2010年上半期の「この映画は押さえておけ!30+α」でパク・チャヌク監督作『渇き』が取り上げられてます。ちなみに見出しは「パク・チャヌク+ソン・ガンホのフルチン吸血鬼!? エッチあります!!」。

映画秘宝 2010年1月号
洋泉社/1,050円(本体1,000円)/2009年11月21日発売
【掲載記事】
キム・ギヨン的不道徳映画講座