2017年3月17日

カフェ・アントワーヌの秘密【あらすじ】


【01】ヘリムの占いカフェの2階に心理相談センターが引っ越してきた。心理学者のスヒョンは愛に関する実験を行っている。ヘリムとスヒョンはおたがいを探りあい、いがみあう。ところが、頼母子講の掛金を持ち逃げされたヘリムはキム会長の計らいでセンターの顧問に…。

【02】スンチャンとジホから猛アプローチを受け、ヘリムは突然のモテ期に浮かれる。その一方、ヘリムはマリの視力低下の原因を見抜く。プライドを傷つけられたスヒョンは自ら実験に参加することに…。ヘリムが占いでマリへの嫌がらせを止め、マリは晴れて競技に臨んだ。

【03】花束の贈り主とバレ、ヘリムに問いつめられたスヒョンは思わず告白。デートをして、たがいに意識する。その一方、演技性人格障害をもつ歌手ジュニの調査をはじめる。そんなある日、ヘリムの元夫が現れた。ヘリムはドギョンの新しい母となる女性に娘のことを頼む。

【04】実験の中間検査でスヒョンは最下位。スンチャンがますます距離を縮めるが、ヘリムに説教をされて思わず喧嘩に。スヒョンが逆転を狙い、今度はヘリムがスヒョンを観劇に誘う。一方、ヘリムに嫉妬するジュニは死んだマネジャーが好きだったことを吐露するのだった。

【05】ヘリムは実験を疑いはじめる。本気で惚れたスンチャンに「兄さんを信じるな」と言われ、怒鳴り込んできたギョンジュにも話を聞くが、またしてもスヒョンに丸め込まれてしまった。一方、ユリムの連れてきたソンホが酔って暴れ、スチャンとヘリムは彼の心理を探る。

【06】気持ちを抑えきれないスヒョンは実験の参加者から下りると宣言。ヘリムにもセンターの顧問を辞めるよう告げた。一方、ソンホは酒乱の父に苦しめられていたと語り、病床で謝る父の前で号泣する。スヒョンは新たな参加者としてチョ教授をヘリムに接近させるが…。

【07】チョ教授とのデートを尾行され、ますますスヒョンに不信感を抱くヘリム。スヒョンは参加者に復帰。まだ疑いを拭えないヘリムに突然キスをする…。一方、スヒョンはマジックショーで倒れたユソンに手を差し伸べ、ヘリムは彼女の別人格のエンマと親しくなっていく。

【08】ヘリムの説得でエンマは消えた。一方、女心のわからないスヒョンはぎこちなく、ヘリムは怒って帰ってしまう。ジホに告白されてもヘリムは男として見られない。スヒョンが実験はやめると契約書を破り、ヘリムは安心する。遊園地でスヒョンは母の記憶を取り戻した。

【09】晴れて恋人同士となったスヒョンとヘリムだが、密かに実験は進行していた。fMRI検査の98%という結果に満足するスヒョンに対し、スンチャンは猛反対。ヘリムは金庫を開けてプロジェクト資料を見つける。その一方、スヒョンは教会で騒ぐ少女ソダムと出会う。

【10】ヘリムはスンチャンとジホを問いつめ、スヒョンが自分から白状するよう画策。しかし、スヒョンは口を割らない。その一方、衝動抑制障害のソダムに姉とは別の愛し方をするよう両親に告げた。ミランが倒れ、スヒョンとヘリムは彼女の死期が近いことを知ってしまう。

【11】ヘリムは自分の受けた実験をスヒョンにやり返す作戦を計画。ところが、実験日誌を読み、葛藤するスヒョンの本音を知ってしまう…。その一方、心理相談に訪れたヨンヒがスヒョンの前で泣きだす。また、スヒョンになりすます友人のテファは諜報員だというのだが…。

【12】ヘリムに無理難題を突きつけられたスヒョンはラジオで公開告白。喜ぶヘリムだったが、ビデオレターを求められて「別れましょう!」とキレる。一方、母の期待に応えようと詐欺を繰り返していたテファは逮捕された。スヒョンは悩みつつも和解を装い、実験を進める。

【13】ジホはユリムに認められようと言いなりに。一方、ミランのスンチャンへの想いがみんなの前で明らかに。ヘリムはクレアに嫉妬しつつ、スヒョンから車まで贈られて感激。スヒョンにビデオレターを送るが、木に100個のリボンを結んで告白するよう花束が届いて…。

【14】怒ったヘリムは寝込んでしまう。一方、心理相談を受けたキム会長は泣きながら謝ってヨヌと和解した。スンチャンは旅に出たミランを追って済州島へ。ヨニが母と知ったスヒョンは動揺する。ヘリムはスヒョンと仲直りのデートをするが、それは芝居で、別れを告げる。

【15】スヒョンは自分を責めて酔いつぶれ、ヘリムはソウルを去った。一方、ジホとユリムはヘリムに猛反対されながら同棲を開始。スンチャンに説得されてもミランは手術を拒む。スヒョンを見兼ねたミランに懇願され、ヘリムは「愛を証明してみせる」とスヒョンに告げる。

【16】スヒョンは仮説が間違っていたかもしれないと考えはじめ、実験を中断。誕生日にヘリムが引き止めた母に祝福される。一方、ジホとユリムは妊娠の嘘がバレるものの結婚の許しをもらい、ミランはスンチャンの説得に入院を決意。そしてスヒョンはヘリムに告白する。終

2017年3月16日

家族を守れ【あらすじ】061-090

【061】認めたくないスボンだったが、別の医師にもアルツハイマーと診断される。一方、ウジンがヘスを食事に誘い、父の店に連れていく。継母の冷たい態度にヘスは帰るが、ウジンは「憎しみと和解しないと人を愛せない」と言い聞かせた。イェウォンがスジャにヘスはウジンが好きだと…。

【062】スジャは「見損なった」と店を去る。イェウォンはヘスについて調べ、父親がフランチャイズ契約をしていることを知る。一方、ヒジンはヘスに料理を教わりながらジョンスクの機嫌をとるが、スジャが連れ戻しに。ユンチャンは土下座して許しを乞う。ウジンがエランに妊娠を告げる。

【063】エランの妊娠にホジェは大よろこび。一方、食堂に不満が殺到。イェウォンは父にサンミ建設との合弁事業を命じられる。ユンチャンはコンビニで自分の写真を見つけて驚く。食堂に出入り禁止と言われたヘスが抗議に向かうと、契約を打ち切られた父がイェウォンに頭を下げていて…。

【064】イェウォンはヘスの前で閉店を通告した。一方、ユンチャンが再びコンビニに現れ、セミがチャニと確信。ミナは新曲を放りだす。ヒジンは母に水をかけられても怯まない。マンジェは契約金をそのままホジェに貸してしまう。イェウォンはヘスを追い出したら契約更新と継母に告げる。

【065】ヘスは部屋を出ていくよう言う継母に反発。心配するウジンに怒ってしまう。一方、ホジェは屋根部屋を契約。ユンチャンはミナに電話をするものの、何も言えない…。ヘスが引っ越すと言いだし、ウジンは動揺する。スボンはオンシムと郊外へ。ヘスはイェウォンに選択を迫られる…。

【066】ヘスは1ヶ月以内に出ていけば父の店と契約更新をすると告げられる。認知症の姉と再会して涙するオンシムにスボンは「私が認知症になったら施設に」と。一方、ユンチャンはミナに結婚をしていると言って去った。ヘスの父はヘスのせいと知って事情を聞くためウジンに会いに来る。

【067】ヘスの父は契約を諦めると。激怒するウジンに、イェウォンは「結婚はビジネス」と開き直る。コ会長は役員会で投資は白紙と決定した。一方、チョン家に挨拶に来たユンチャンをマンジェもスボンも受け入れる。ヘスが不動産屋で引っ越し先を探すが、ウジンが断り、ヘスを連れ帰る。

【068】ヘスは父に恩を返すというが、ウジンは「お父さんは喜ぶかな」と。翌日、ヘスの父が契約更新をしないと告げると、イェウォンは憤慨。一方、ワンス食品とサンミ建設が合弁事業で契約。帰宅したイェウォンはスンヒョンがいることに怒る。ユンチャンとヒジンは婚姻届を出そうと…。

【069】テジンとスジャはヒジンを連れ帰った。一方、ユンチャンは姉の育てる新人歌手がミナと知って混乱。商店街で歌うマンジェに気づかずスジャはサインをもらう。ウジンとヘスらは公園で自転車を楽しむが、呼びだされたウジンが病院に戻ると意識不明のイェウォンが搬送されていて…。

【070】コ会長は役員に知られてはならないと転院を許そうとしない。ウジンは院長から治療を施すなと命じられるが、どうやらイェウォンは何か薬を服用しているらしい。一方、スジャはヒジンを部屋に閉じ込める。夜食を届けにきたヘスにイェウォンが気づき、ウジンにむりやりキスをする。

【071】ウジンは激怒し、イェウォンは勝ち誇ったような顔をする。スボンがヒジンの結婚を認め、両家の顔合わせをすることに。スジャは故郷の友人からギヒの過去について聞く。ユンチャンは姉の前でミナと会ってしまい、思わず初対面のふりをした。ヘスは映画館でウジンを待ち続ける…。

【072】イェウォンは別荘で酔っていた。仕方なく駆けつけたウジンがギヒに連絡。非難されながらも治療を受けさせるよう告げる。一方、スボンはダンスに夢中になっている。ミナはユンチャンを呼びだし「会うべき人がいる」と話す。ウジンは待ち続けていたヘスに憤り、思わず抱き寄せる。

【073】ウジンはヘスに謝り、手をつないでコンビニへ。翌朝、スジャは自転車で一緒に通勤する2人を見かける。一方、ヨンミンが帰国。ユンチャンはミナとの待ち合わせ場所で「ママ」というトンベクの声を聞く。ウジンはイェウォンの鬱病を疑いはじめる。ヘスの父が母は春川にいると…。

【074】ヘスは母の住所のメモを突き返した。ユンチャンはミナに娘がいるのではないかと思いはじめるが、ユンジョンはミナに子がいると思っていない。一方、ジウォンはコンビニで鞄を失くし、セミのせいにする。イェウォンはジウォンの帰国に動揺。ヘスの父はウジンにヘスの説得を頼む。

【075】スジャはウジンとヘスの仲が心配に。ウジンはヘスの気持ちを理解し、母の住所を預かった。ミナが娘の存在を明かすものの、ユンチャンに詐欺師扱いされて憤慨。ジウォンが実は大学を早期卒業したと聞いてイェウォンはますます動揺する。ウジンはイェウォンと親しくする母に激怒。

【076】ウジンはヘスに同情する母に怒る。一方、ギヒは早く息子に仕事をさせたいが、ジウォンはイェウォンと仲よくやりたいと思っている。ミナはユンジョンにユンチャンが娘の父親と告白。ヘスはヒジンの強引さに負けて見合をするものの、ウジンが現れ「恋人です」と無理やり連れだす。

【077】ウジンは見合をしたことに怒るが、ヘスは笑っている。一方、ユンジョンはユンチャンとトンベクの親子鑑定をするべきと主張。見合い相手が怒鳴り込まれたヒジンは母に事情を話した。スジャが待ちかまえているところに2人が帰ってきて、ウジンは「彼女が好きなんだ」と告げる…。

【078】スジャは「同情と愛情を混同してはいけない」と猛反対。ヘスを責めたてるヒジンにウジンが怒る。その一方でスジャはイェウォンを訪ね「今までのことは水に流してほしい」と頼む。テジンが両家の顔合わせは延期と伝えにきた。ヘスはスジャに「あなたを憎みたくない」と言われる。

【079】イェウォンがチャン家を訪ね、エランは大騒ぎ。ヘスは「真心はお金じゃ買えないことを証明します」と啖呵を切った。その一方でイェウォンは父に契約打切を責められる。「私じゃダメなんですか」というヘスの涙の訴えにスジャが手をあげたところに、ウジンが帰宅。母に失望する。

【080】ヘスは泣いて謝り、ウジンは怒る。夫に「欲深い人間だ」とたしなめられたスジャは家を出ていき、エランのもとへ。スボンは「人は心がいちばん大事」とウジンを諭す。一方、ミナは親子鑑定の結果をユンジョンに伝える。そしてユンチャンとヒジンが抱きあうのを目撃してしまう…。

【081】ヒジンがユンチャンの婚約者とヘスが確認。ミナは娘を認知しないユンチャンに怒る。一方、イェウォンは契約問題が解決したと嘘をつくものの、ヘスの父は契約更新を断る。追いつめられたイェウォンはヘスを怒鳴りつけるが、その態度にウジンが激怒。イェウォンは卒倒してしまう。

【082】イェウォンは呼吸困難で入院。実母の事故現場を見て以来、パニック障害があるのだった。ウジンは自分を責める。一方、オンシムまでヘスを追い出すよう言いだした。ジウォンは「操り人形じゃない」と母に反発する。ウジンが眠るイェウォンに謝っているのをヘスが聞いてしまう…。

【083】退院しようとするイェウォン。コ会長はウジンとの交際を認めるとなだめる。一方、ミナは娘を渡すか慰謝料を受け取るかジョンスクに迫られる。ユンチャンはトンベクの写真を見つめている…。ヘスはウジンに食事を準備し、「オッパ」と呼んだ。ウジンが帰宅すると、部屋は空で…。

【084】ウジンは母を責め、ヘスらを捜しに出るが、ヘスは食堂も辞めていた。スボンも「金よりも人間性」とスジャを叱る。一方、トンベクに会いたいユンチャンはチョン家にやって来てヒジンと出くわす。ウジンはイェウォンの見舞いに来た母に失望。ギヒとスンヒョンは裏で結託していた。

【085】ヘスは惣菜屋をオープンした。ミナはチャニを諦めるという。スジャはイェウォンにおかゆを届ける。マンジェは新曲で営業活動。ヒジンは事情を知らず「過去は誰にでもある」という一方、ユンチャンはトンベクの引っ越しにショックを受ける。ウジンはヘスの実母を訪ねて春川へ…。

【086】ヘスは母のソニョンのところにも来ていなかった。惣菜屋は繁盛。迷子になったスボンがヘスに送ってもらうが、ウジンには言わないと約束をする。一方、イェウォンは薬を拒否。スンヒョンの前で取り乱す。ウジンは母が許せない。「(従うが)息子を失くしたと思え」と言い捨てる。

【087】ウジンがイェウォンの自宅往診。イェウォンは精神を病んでいたと謝り、コ会長は「娘を頼む」とウジンに託す。一方、ホジェとエランが離れで暮らすことに。ユンチャンの娘がトンベクと知ったテジンはヒジンを呼び「結婚するな」と告げる。ウジンは祖父ともヘスの話はしたくない。

【088】すべてを知ったヒジンは号泣。ユンチャンは選択をヒジンに委ねた。顔合わせでヒジンは何事もなかったように振る舞うが、今さら中止できないと兄の前で泣く。一方、やり直そうと言いだすイェウォンにウジンは答えない。病院を訪ねたソニョンがギヒに気づくが、逃げられてしまう。

【089】ソニョンは事情を説明し、ギヒを見つけてほしいとウジンに懇願。ヘスの父を訪ね「ヘスに会いたい」と泣く。一方、ジョンスクは娘に会いたいと泣くユンチャンに呆れる。ヒジンはマンションを自分名義にするよう要求した。祖父の手帳でヘスと会ったことを知ったウジンは惣菜屋へ。

【090】セミは喜ぶが、ヘスは怖い顔。ウジンから母の電話番号を渡されて怒るものの、陰で涙を流す。一方、スジャはオクマンの正体が夫と突き止めた。ジウォンがセミに家庭教師をすると申し出、ヘスも進学を勧める。泥酔したウジンは迎えに来たイェウォンに「ビジネスだろ」と求婚する。

2017年3月7日

太陽の下で ―真実の北朝鮮―

8歳のリ・ジンミは模範労働者の両親とともに平壌で暮らしている――そんな“庶民の日常生活”を収めるはずが、ドキュメンタリ撮影とは名ばかりだった。北朝鮮側の監督のOKが出るまで一家は演技を強いられ、高級な住まいも、親の職業も、クラスメイトとの会話も、すべて北朝鮮が“理想の家族”をでっちあげるためのシナリオなのだった。ロシアの撮影スタッフは、カメラのスウィッチを入れたまま隠し撮りを敢行。撮影の目的を“真実を暴く”ことに切り替える……。

 シネマート新宿にて鑑賞。平日の日中、これほど席が埋まってるのを見るのは初めてかもしれません。韓流映画よりも需要があるんでしょうか。
 見せられる“北朝鮮の日常”が都合よく切り取られたものであろうことはわかっているるものの、台本があって、テイクを重ねて、こんなにも演出されていたとは! 驚きです。
 カメラの前で泣きだしてしまったジンミちゃんにスタッフが「好きなことを考えてごらん」と声をかけても、彼女は「わかりません……」。「詩」といわれても、ようやく口から出てくるのは少年団の決意表明みたいな言葉だけ。あまりにも痛々しい場面でした。

太陽の下で ―真実の北朝鮮―

原題 V paprscích slunce(日の光のなかで)
2015年/チェコ・ロシア・ドイツ・ラトビア・北朝鮮/110分
2017年1月21日公開(日本) http://taiyouno-shitade.com

監督・脚本 Vitaliy Manskiy(ヴィタリー・マンスキー)

2017年3月4日

Car, the Garden

 CODE KUNSTの新譜『MUGGLES' MANSION』を聴いていたら、とりわけ最後の曲が耳に残りました。"Don't Shoot Me MAMA"という曲で、feat. Car, the Gardenという名義。その後、Paloaltoの曲を流してるときにも気になったのもfeat. Car, the Gardenの"베짱이"でした。ぜんぜん知らず、Carという人とthe Gardenという人がフィーチャリングされてるのかと思ったのですが、調べてみたら、Car, the Garden(카더가든)というひとりのアーティストなんですね。さらに、2016年5月に改名していて、それまではMayson The Soul(메이슨 더 소울)という名前でした。ふだん聴くジャンルじゃなくてピンときませんでしたが、その名前なら目にしたことがあります。ヒョゴのオ・ヒョクが参加したりもしてますね。
 で、Car, the Gardenは1990年10月23日生まれのシンガーソングライター。2013年に(Mayson The Soulとして)デビューしました。Beenzino、Loco、Crucial Starといったヒップホップ勢との共演で注目を集めたようですが、R&BやSoul、さらに曲によってはロックやポップの趣も感じられます。


 現時点での最新曲は2016年11月18日リリースの"Gimme Love"。以前の名前のほうがいいじゃんという声もあるようですが、曲調は改名後のほうが好きですね。リリースはまだシングルのみのようで、正規アルバムが楽しみです。

Car, the Garden
Sound Cloud
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2017年3月3日

遥か遠い踊り


 ある日、演出家のパラン(ク・ギョファン)が遺書も残さず自殺した。最後に電話で話したのは劇作家のヒョン(イ・サンヒ)だが、なぜみんなが泣くのか理解できない。そんなヒョンを先輩のスジン(チャ・スヨン)は心配している。やがて大学でパランの追悼式を行なうことに。ヒョンらはパランの遺作となった『人造人間の死』の再演を依頼される。ヒョンは誰にも理解されなかった結末を変えると主張するが……。

 かなり抑制の効いた内省的な作品。
 説明的な描写や台詞がほとんどないので、わかりにくいと感じる向きも多いかもしれません。例えば、パランの自殺に後輩のスルギが責任を感じてしまう背景も具体的には語られませんが、おそらく、再開発で立ち退きを要求される母の食堂に劇団員を連れていったとき、パランが以前に立ち退かせるための嫌がらせに来ていたことが判明、しかしそれはパランが劇団員に必ずギャラを支払おうとしていたからでもあった……といったことなのでしょう。劇中劇として挿入される『人造人間の死』のパートもシュールというか、とても未来に見えず……。もともと韓国はSFが苦手というのもありますが、いかにもチープでした。実際に舞台で演じられたコンテンポラリーダンスっぽいシーンを挿入するほうがまだよかったような気もします。
 とはいえ、嫌いじゃありません。2016年の東京フィルメックスで上映された『恋物語』でも主演をつとめていたイ・サンヒが、ここでも苦悩する主人公を演じてます。特別な美人ではないもの、こういう陰のある雰囲気が似合いますね。『ここよりどこかへ』では主演、『ノーボーイズ、ノークライ』ではパンク少女だったチャ・スヨンが先輩女優役でした。こういう実験的な試みができるのも短編ドラマ枠のおもしろいところでしょう。

2017年3月1日

ショッピング王ルイ

家出した弟のボンナム(リュ・イヒョン)を捜すため、ボクシル(ナム・ジヒョン)は田舎の山奥からソウルへとやって来た。鞄を盗まれて無一文になってしまうが、超高級山参を通りかかったジュンウォン(ユン・サンヒョン)に買い取ってもらい、当面の生活費を手に入れた。そして、ボンナムのジャージを着ていたルイ(ソ・イングク)と出会う。彼は温室育ちの財閥御曹司だが、フランスから帰国して早々、交通事故に遭って記憶を失くしたのだった。ボクシルはルイが記憶を取り戻せば弟を見つけられると面倒をみることにするが……。

 財閥御曹司とか、記憶喪失とか、後継者争いとか……手垢のつきすぎた韓国ドラマの定番ネタですが、これはおもしろかったです。笑いあり涙あり。
 とにかくルイ役のソ・イングクがかわいいですね。ボクシルなしでは生きていけなくて「おなかすいた~」と頼りっぱなし。まるで子犬のよう。しかし、歌うべきシーンがあって、親睦会の“覆面歌王”では優勝までした設定なのに、一度も歌声を聴かせないのはいかがなものでしょう。まさか本業を忘れちゃったんじゃ……。それとも本業でしか聴かせないという矜持でしょうか。イム・セミ扮するマリは、よくある悪女かと思いきや、憎めないというか、特に後半になるとブッ飛んだキャラクターになっていって、わりと好感がもてました。
 ただ、ボンナム失踪の謎が二転三転するのはいいとしても、もうちょい刈り込んだほうがよかったような気はします。後半やや間延びしてると思うので。しかし、過去の縁が明らかになるラストには涙。できすぎ感はあるものの、ハッピーエンドで、楽しい作品でした。悪いことを企んだ人物には報いがあったり改心の機会が与えられたり、後味がよかったですね。ク室長はマヌケすぎて失笑してしまいますが。

【ネタバレ注意】マリとインソンがくっついてほしかったけれど、その描写はなし。まぁ、ジュンウォンが完全にボクシルを吹っ切ったので(その相手は特別出演のチェ・スビン!)、マリはジュンウォンをあきらめるしかなく、おそらくインソンにもチャンスはあるだろう、と思うことにしましょう。

ショッピング王ルイ【あらすじ】


【01】ルイはフランスで買い物しか楽しみのない生活を送っていたが、財閥会長の祖母が倒れて韓国へ。一方、祖母を亡くしたボクシルは弟を捜しにソウルへ。ところが鞄を盗まれて無一文に。ジュンウォンに山参を買ってもらい、ついに弟を見つけた…と思ったら、それはルイだった!

【02】ルイの死に会長は倒れ、会社を任せると言われたソングはほくそ笑んでいる。一方、ボクシルは鞄泥棒を見つけて捕まえるが、服だけ返してもらう。ルイが女子高生にからまれ、ボクシルが助けようとするものの、全財産を巻き上げられた。グムジャに屋根部屋を紹介してもらう。

【03】目の前でボクシルが栄養失調で倒れ、ジュンウォンは商品企画チームのインターンとして採用。山参の残金も払ってもらい、ボクシルとルイは生活用品をそろえる。ボクシルが初出勤しているあいだ、ルイは詐欺に引っかかり、意気消沈。見かけた犬に「コボシ!」と声をかけ…。

【04】ルイが生きているのではないかとソングは疑いはじめ、ジュンウォンの監視を命じる。一方、ボクシルの新商品企画はマリに奪われた。雨のなか傘を差しだされて泣きだしたボクシルをルイは抱きしめる。ジュンウォンもまたボクシルを励ます。ソングの目の前にルイが現れて…。