2008年に「ドラマシティ」が終了して2年、新たな短編ドラマ枠としてはじまった「ドラマスペシャル」の第1弾。名匠ノ・ヒギョンの脚本で幕を開けましたが、不倫のドラマってまったく感情移入できないので……。どんな言い訳を並べたところで最初からアウトなわけじゃないですか。ジェバクが「嘘ついてないか?」とユヒを問いつめますが、おまえが言う?みたいな。自分からつきまとって、一線を超え、相手の話も聞かず勝手な思い込みで去って、最後には【ネタバレ注意】ユヒが死んだと聞いて号泣……何それ。「隣の家のおばさん」のようにDVに怯えているとかだったら同情の余地もありますが、勝手に息子の留学を決めた妻への不満はあるにせよ、生まれたばかりの娘もいて、ごく平凡な境遇にあるのに。ジェバクはたんに身勝手な男にしか思えないのでした。ユヒのほうに目を向ければ、父を亡くして生活が一変したらしく、兄との縁も切ろうとしていたことがうかがえて、かわいそうではあるのですが。
劇中に流れるのは、Cold Play「Yellow」、BLUR「No Distance Left To Run」、Radio Head「Fake Plastic Trees」といったオルタナティヴなロックでした。