2018年12月21日

ウォンテッド

国民的女優のヘイン(キム・アジュン)が引退を表明したその夜、息子のヒョヌ(パク・ミンス)が誘拐された。犯人の要求は、リアリティ番組を生放送し、10のミッションをクリアすること。彼女はプロデューサーのドンウク(オム・テウン)に番組の制作を頼み込み、夫のジョンホ(パク・ヘジュン)が社長を務めるUCNで「ウォンテッド」を開始する。しかし、犯人の真の目的はわからない。ミッションによっていくつもの犯罪が暴かれていくが……。

 もう2年以上も前の作品になりますが、今さら視聴。おもしろい! 真犯人が誰なのかはもちろん、本当の目的が何なのかもまったくわからないまま物語は展開していきます。一気に観たくなります。
 キム・アジュンはもちろんいいんですが、チ・ヒョヌがめっちゃカッコよく見えてきます。いわゆるイケメンというわけではありませんし、今まであんまりピンときてなかったんですが、これだけ主役を張っていることに納得。もっと彼の出演作を見たくなりました。
【以下、ネタバレ注意】
 そしてこの物語、もちろんフィクションではありますが、韓国で起きた加湿器殺菌剤事件がモチーフとなっています。日本でも報道されたので覚えている方も多いのではないでしょうか? しかも放送されたのは実際の事件の判決が出るよりも前。世間に情報提供を呼びかけるヘインの姿で終わるという、ドラマとしては「そこで!?」というエンディングですが、現実と地続きなわけですね。劇中のリアリティ番組ほどではないにせよ、当時だったら臨場感のあるものだったでしょう。かなりの意欲作といえます。

2018年12月20日

プランマン~恋のアラームが止まらない!

潔癖症のジョンソク(チョン・ジェヨン)は生活スケジュールを分刻みで徹底的に管理し、規則正しく暮らしている。そんな彼には想いを寄せる女性がいた。自分と同じような性格を見せるコンビニ店員のジウォン(チャ・イェリョン)だ。ところが、思いきって声をかけた相手は、代わりにレジに立っていた自由奔放なソジョン(ハン・ジミン)。彼女のおかげでジウォンに告白する機会を得るが、彼女は潔癖な性格を直そうとしているのだった。ジョンソクはソジョンからオーディション番組に出ようと誘われて……。

 潔癖症の主人公に笑わされっぱなしでしたが、まさかの展開、想像もしていなかった事実に思わず涙……。こういうの、韓国映画らしいですね。安心のチョン・ジェヨンに、ハン・ジミンもサバサバしたヒロインを快活に演じていて好感度大。グループ療法の面々(医師含む)にもウケます。
 日本では劇場未公開のDVDスルーだったでしょうか。気軽に楽しめる良作だと思います。邦題には余計なサブタイトルがついてますが。

2018年12月19日

彼とわたしの漂流日記

リストラに遭い、借金を抱え、恋人にも捨てられた男(チョン・ジェヨン)は、絶望して漢江に身を投げた。が、パム島に漂着。死のうにも死ねない彼は、泳げないため脱出することもできず、島でのサバイバル生活をはじめる。一方、対岸のマンションに暮らす女(チョン・リョウォン)は、引きこもり、3年のあいだ一歩も家を出たことがない。ある晩、彼女はカメラのレンズ越しに彼の姿を見つけ、好奇心を抱きはじめ……。

 数年ぶりに再見。やっぱりいい作品ですね。
 ソウルのど真ん中で漂流生活とはいささか荒唐無稽ですが、舞台となるパム島は生態系保全地域に指定されていて立入禁止なので、もしかしたらこんなことも可能かもと思わせます。絶妙。チャパゲティ(インスタントのチャヂャン麺)の粉末ソースを見つけ、自給自足で念願のチャヂャン麺を完成させるくだりは涙なしには見られません(笑)。
 原題は『キム氏漂流記』。一見すると、むりやり恋愛に寄せた邦題のようですが、実はこれまた絶妙なタイトルかもしれません。主人公がふたりともキム氏で、ヒロインのほうも現実と妄想のあいだを漂流していたといえるわけですから。
 民防(一斉に行われる軍事避難訓練。車両はストップ、歩行者も足を止めなければならない)が重要な役割を果たすところも韓国ならでは。奇想天外でありながらリアルでもある、韓国映画らしい韓国映画で、好きな作品のひとつです。

2018年12月18日

キンコンカンコン 恋の始まり

かつてラッパーとして活動していたスルギ(イ・ジュヨン)は、厳格な母のために夢をあきらめ、今は小学校で音楽を教えている。二日酔いで授業に出たり、あまりやる気はない。そんなある日、ド派手な服装の英語教師ユビン(ユラ)がやって来る。世間の目などまるで気にしないユビンとはそりが合わないが、2人は放課後クラブでヒップホップ班を担当することに……。

 こういう邦題、ほんと、やめてほしいですね。まったく「恋の始まり」なんて話じゃないんですから。イ先生(アン・ウヨン)が主人公に片想いをしているというのはありますが、そこが主題ではありません。
 元ラッパーの教師が嫌々ながら子どもたちにヒップホップを教えていくうちに情熱を取り戻していくという物語。「力道妖精キム・ボクジュ(恋のゴールドメダル)」で重量挙げ部員のひとりを演じていたイ・ジュヨンが主人公です。元ラッパーという役どころは意外な感じでしたが、わりとサマになってますね。Girl's Dayのユラがサバサバとした英語教師のユビン役で、すごくよかったです。振りまわされつつも、彼女のおかげでスルギは変わっていくんですね。2人に芽生える友情がちょっと感動的。生徒の子どもたちもそれぞれが個性的で、楽しめます。

2018年12月17日

ハッピー煉獄レストラン

なかなか芽の出ない料理人のシヒョン(キム・ジソク)は、人気番組「キッチンコロシアム」に挑戦するも散々に酷評され、さらには恋人の浮気現場を目撃して絶望する。自殺を決意し、首を吊ろうとしたその矢先、すべてが誤解と気づくが、死んでしまった……。気づくとそこは煉獄。あの世へのフェリーが出航する翌朝まで、死神のヘナ(ユン・ボラ)が兄のテミン(イ・ムセン)と営むレストラン「アイリッシュアッパーカット」に連れてこられたシヒョンは、料理コンテストで優勝すれば願いの叶うチケットがもらえると知って……。

 泣けるくだりもあったりして、なかなか楽しめるウェブドラマでした。頼りない主人公にキム・ジソクがぴったりで、元SISTARのボラはちょっとドジな死神役を愛らしく演じていて好感がもてます。
 OST「맥주는 식어가는데(ビールは冷えるけど)」を演奏してるのは중식이(ジュンシギ)というバンド。「スーパースターK」のシーズン7でTOP 5まで勝ち進んだそうです。ヴォーカルのチョン・ジュンシクが、テミン(イ・ムセン)をステージへと促す煉獄のミュージシャンとしてゾンビメイクで出演もしてます。

2018年12月16日

the Blue Sea

大学の海軍副士官学科に通うヘジ(チョン・イェイン)は、実習に遅刻した日、恋人からカカオトークで別れを告げられて意気消沈。その矢先、浜辺に打ち上げられた男(チョ・ギソン)を見つける。放っておけず家に連れて帰るが、男は記憶を失っていた。副士官学科の教授で海軍大尉のギス(ク・ジャソン)が男の腕にあるタトゥーに目を留め、チャギと名づけて面倒をみることに。その一方、海軍諜報部隊に所属するヘジの姉ウニ(ユンジン)は局長から極秘任務を命じられる。

 ひどすぎ……。低予算の特撮ヒーロー番組のような幼稚なストーリー展開で、キャストの演技も拙く、なかなか観るのがつらい作品。せめてアクションにキレがあったら楽しみようもあるのですが、撮り方や編集で補うどころか、演出そのものが下手すぎます。ウェブドラマとはいえ、あんまりじゃないでしょうか。LOVELYZの曲が挿入歌として流れるので、ファンであれば観る価値はあるかもしれません。

the Blue Sea

原題 더 블루씨(ザ・ブルー・シー)
2017年10月9日より配信/全5話(日本の放送では全1話)/NAVER TV
KBS WORLDにて2018年8月24日に日本初放送(1話完結)

脚本・演出 ファン・ギョンソン

チョン・イェイン(LOVELYZ)……チョ・ヘジ 大学生
チョ・ギソン……チョン・チャギ 記憶喪失の男=WM-009
ク・ジャソン……ソン・ギス 海軍大尉、副士官学科の兼任教授
ユンジン……チョ・ウニ ヘジの姉、UDU(海軍諜報部隊)要員

チョン・テリ……チョン・ガヨン ヘジの親友、航空サービス科の生徒
パン・ボヨン……キム・ヒョンギ ヘジの親友、自動車工学科の生徒
キム・ミニョク……アルバイト学生=北朝鮮工作員
オ・サンジュン……UDU局長、ウニの上司
アン・スンウォン?……航空サービス科の実習の乗客役

2018年11月8日

韓国警察の階級

치안총감 治安総監(Commissioner General) 警察庁 長官
치안정감 治安正監(Chief Superintendent General) 警察庁 次長
치안감 治安監(Senior Superintendent General) 警視監
경무관 警務官(Superintendent General) 警視長
총경 総警(Senior Superintendent) 警視正
경정 警正(Superintendent) 警視
경감 警監(Senior Inspector) 警部
경위 警衛(Inspector) 警部補
경사 警査(Assistant Inspector) 巡査部長
경장 警長(Senior Policeman) 巡査長
순경 巡警(Policeman) 巡査

 映画やドラマで出てくる警察の階級。日本では何にあたるのか、まとめてみました(右端が日本)。まったくのイコールではないのかもしれませんが。